韓国「仮想通貨禁止令」でも玄人が平静なワケ 規制は比較的容易に回避できる?
専門家によると、規制を逃れるには、まず仮想プライベートネットワーク(VPN)を使って当局からIPアドレスを隠すことだという。
そうすればトレーダーはいつも通り取引を続けられる。シェイプシフトやステラデックスといった非中央集権型の取引所は身元確認は不要で、どこからでもアクセス可能だ。
仮想通貨ウォレット「エクソダス」や「ジャックス」などはこうした取引所とリンクしているため、取引や資産保管は今でも匿名で行うことができる。法的保護を強化している国々の当局が、そのような活動の証拠を求めてコンピューターやスマートフォンを確認するためには、令状が必要となる場合もある。
また、たとえその場合でも、現場を押さえられない限り、所有者は規制が施行されてから取引を行っておらず、ウォレットのパスワードを忘れたと主張することができる。
非中央集権型取引所の一部では、韓国ウォンや中国人民元といった通貨に対する仮想通貨の価格変動に賭けるデリバティブ商品を提供しているが、こうした取引所では、現実の通貨に換金することは不可能だ。
そうした場合のオプションとしては、すべての仮想通貨をビットコインやイーサリアム、ライトコインといった流通規模の大きなものに交換し、10%超の手数料がかかる場合もあるが、それを61カ国に2064カ所ある仮想通貨ATMのどこかで売ることが挙げられる。必要なら、オフラインでUSBスティック大の「ウォレット」に保管することもできる。
逃げ道はほかにもある
また、ビットコインを禁止していない国で銀行口座を開設し、現地で現実通貨との取引が可能な中央集権型取引所に参加することもできるだろう。
「すべてを親指サイズのハードウォレットに保管している。プライベートキーのコピーは金庫に入れている。3大陸にある4カ所の取引所にアカウントがある。どんな政府が私のカネを欲しがったとしても、健闘を祈るよ」と、さまざまな仮想通貨で「約100万ドル」保有しているという香港の投資家は語った。