韓国「仮想通貨禁止令」でも玄人が平静なワケ 規制は比較的容易に回避できる?
ソウルに住む30歳の看護師は、政府の警告が市場に影響を及ぼす前に香港の取引所バイナンスに移ったと言う。ソウルに拠点を置く取引所の社員は、そうした動きが加速していると話す。
「これにより、深刻な資金流出が起きる可能性がある。政府だけがそれに気づいていない」と、ある社員は匿名で語った。
韓国は1日のビットコイン取引のうち、5─15%を占めており、ビットコイン全体の時価総額は約2000億ドルに上る。
ブラックマーケットが誕生する可能性も
海外でアカウントを開設するのが難しいのであれば、友人や家族、国内のビットコイン・コミュニティーが役立つかもしれない。
別の選択肢としては、できればワッツアップやテレグラムのような暗号化されたソーシャルメディアのアプリを使って、取引所にアクセス可能な誰かを見つけて、安くそれを売ってもらうことだ。だが不正にはリスクが伴う。
「手持ちのビットコインを、海外で換金可能な人が、ウォンで買い取るブラックマーケットが誕生する可能性がある」と、香港に拠点を置く取引所ゲートコインのオーレリアン・メナント最高経営責任者(CEO)は指摘する。
しかし、それはさらに禁止後に不正が起きるのではないかという恐れから新たな投資家の敬遠を招き、韓国での取引高が「数十億から数百万」規模に落ち込む可能性がある、とメナント氏は語った。
(Dahee Kim and Marius Zaharia翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)
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