ぴあがアリーナ建設に100億円を投じる狙い ライブ会場不足を受け巨額投資に打って出る

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株価は最高値を更新

ぴあは昨年7月にアリーナの建設計画を発表。株価は4000円前後で推移していたが、昨年9月から急騰し、同12月には上場来高値となる7670円をつけた。「特に大きな株価材料が出たわけではないが、アリーナの件を機に好業績株として見直しが進んだ」(大手ネット証券)という。

業績に気掛かりな点があるとすれば、チケット販売システムのセキュリティだろう。チケット予約の大半がインターネットを通じたものになっているが、昨年、不正侵入によって個人データ約15万件の情報漏洩が起き、前2017年3月期決算で2億円の特別損失を計上した。ネット上の決済が増える中、セキュリティ対策は永遠の課題である。

課題はもう一つ。アリーナ建設に投じる100億円は、これまで有形固定資産をほとんど持ってこなかったぴあにとって、大胆な投資案件だ。

イベントの誘致について、ぴあは自信を見せるが、同じみなとみらいでは不動産会社ケン・コーポレーションが2万人規模のアリーナを2021年度に建設する計画だ。

株価がさらに上値を追うには、アリーナの事業採算について投資家の信認を得ることが必要になる。

長谷川 隆 東洋経済 記者

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はせがわ たかし / Takashi Hasegawa

『週刊東洋経済』編集長補佐

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