アラフィフ世代は「55歳の崖」を知らなすぎる 「役職定年」を甘く見ると、老後は貧しくなる
ちなみにもし、C欄に「△歳~〇〇〇円」と記載されている人は、特別支給の老齢厚生年金受給対象者です。これは、かつて年金が60歳から受けられていた名残で、生年月日と性別によって受給できる人のみ、その受給開始年齢と見込み額が記載されています。男性だと1961(昭和36)年4月1日よりも前に生まれた人、女性だと1966(昭和41)年4月1日より前に生まれた人が対象で、それぞれの生まれ年により60歳から64歳までの受給開始年齢が記載されています。(公務員の女性は、男性と同じスケジュールです。)
見込み額は「50代の給与が変わらない」のが前提
50歳以上のねんきん定期便の「見込み額」というのは、発行時点での給与(標準報酬月額)が60歳まで変わらないことを前提としての見込みです。したがって、50歳から59歳までの給与が同額であれば、この先10年間におけるねんきん定期便の見込み額は同額となります。
具体的にはこのように、ねんきん定期便の「裏面」にあるのが、計算のもととなる給与額です。「最近の月別状況です」というところが、標準報酬月額であり、賞与です。これが60歳まで固定されるという前提条件のもと、表面の見込み額が算出されるのです。
実際、年金額は物価上昇等によって調整されますから、50歳代のねんきん定期便は10年間まったく同じ数字というわけではありませんが、年収が変わらなければ、あまり変動せずに推移します。変わるのは、受給資格期間(A)という年金加入期間が、毎年12カ月ずつ増えていくだけです。
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