日経平均3日続落、ロボット関連銘柄は堅調 東証2部、ジャスダック、マザーズ指数は上昇

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 1月12日、東京株式市場で日経平均は3日続落した。前日の米ダウは200ドルを超す上昇となったものの、111円台前半まで円高方向に振れた為替が重しとなり、大型外需株は総じて軟調だった。写真は都内で2014年3月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続落した。前日の米ダウ<.DJI>は200ドルを超す上昇となったものの、111円台前半まで円高方向に振れた為替が重しとなり、大型外需株は総じて軟調だった。ロボット関連の一角が強含むなど個別物色の動きもみられたが、週末要因も重なり、全体相場はポジション調整の売りが優勢だった。

TOPIXは寄り付きで日中高値を付けた後、じり安の展開。前日比0.63%安となり、下落率は日経平均(0.24%)を上回った。TOPIXコア30は構成銘柄の8割が値下がりし、0.71%安で取引を終えた。

前日に9─11月期決算を発表したファーストリテイリング<9983.T>が6%高。日経平均を約104円押し上げる要因となったほか、産業用ロボットを手掛けるファナック<6954.T>、安川電機<6506.T>も買われ、3銘柄合計では約145円の押し上げ効果をもたらした。後場には日銀によるETF(上場投信)買い入れへの思惑も広がったが、指数はプラス圏を維持できず、大引けにかけて軟化した。

きょうは1月限日経平均オプションのSQ(特別清算指数)算出日だったものの、東証1部の売買代金は大発会の水準には至らなかった。一方、東証2部総合<.TSI2>や日経ジャスダック平均<.NOTC>、東証マザーズ総合<.MTHR>はプラス圏で終了。東証REIT指数<.TREIT>は前場に一時1700ポイント台を回復し、昨年8月以来の高値水準を付けたが、上昇一巡後下げに転じた。

岡三アセットマネジメント・シニアストラテジストの前野達志氏は「米国でインフレ的な見通しが急に強まった訳ではなく、米長期金利の持続的な上昇は見込みにくい。日銀のオペ減額を契機とした円高なら一時的な反応にとどまるだろう」と分析。為替が1ドル112─113円台の水準に戻すとともに、日本株も持ち直しに向かう展開を想定している。

個別銘柄では大阪有機化学工業<4187.T>がストップ高。11日に発表した自社株買いを材料視した。半面、菱洋エレクトロ<8068.T>が急落。同日発表した2018年1月期業績予想の下方修正を嫌気した。PC分野向け半導体が一時的な生産調整の影響を受けて減少したことに加え、IoT関連のビジネスが計画に対し伸び悩んだ。

東証1部の騰落数は、値上がり596銘柄に対し、値下がりが1385銘柄、変わらずが82銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      23653.82 -56.61

寄り付き    23719.66

安値/高値   23588.07─23743.05

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1876.24 -11.85

寄り付き     1886.48

安値/高値    1872.86─1886.48

 

東証出来高(万株) 169619

東証売買代金(億円) 32196.45

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