年中スッピン隠せる「蒸れないマスク」の実力 若い女性に好評だが、マスク依存症の懸念も
また花粉症や、電車内でのにおいへの対策、冷房によるのどの乾燥を防ぐ、など冬場以外での使用も見られ始めた。しかし「通常のマスクだと、夏場に着けていると蒸れたり、汗ばんだりしてしまって使用をやめるという声も多かった」(ユニ・チャームのヘルスケア担当者)。こうした意見に応える形で登場したのが年中使える通年マスクだ。
今回投入する通年マスクは二層構造になっているのが特徴だ。口元部分には、赤ちゃんのおくるみなどに使われる、ガーゼを使用。肌ざわりがよいため、夏でも風通しがよい。外側にはユニ・チャームが独自に開発した「超息楽フィルタ」を用いた。ウイルス飛沫を99%カットし、風邪やインフルエンザもしっかり予防する。
通年マスクの広がりで生じる懸念
さらにマスクの側面に切れ目を入れることですき間もできにくくした。「テストで実際に着けてもらったときに、従来品だとすぐに蒸れて内側に水滴がたまってしまっていたが、通年マスクは水滴がたまらないので使いやすいと言われた」(前出の担当者)。
発売後はCMやSNSではなく、店頭でのプロモーションを強化。花粉症対策コーナーや入り口付近でリップクリームのようにマスクを吊り下げて売ることで、すぐに目に入り手に取りやすくする。
日用品などを手掛けるアズフィットはユニ・チャームに先駆けて、通年マスクを発売した。昨年9月に「息らくらく超絶さわやか」を投入し、発売以降、順調に売り上げを伸ばしている。「冬が過ぎても、春先に花粉症シーズンがやってくることで需要を取り込めそうだ」(会社側)と期待をにじませる。
さまざまなメーカーが通年マスクの発売に踏み切る一方で、ある問題が浮上している。人前でマスクを外すことのできない「マスク依存症」に悩む人々が増えているのだ。
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