成長が続くスタバが「営業減益」になった理由 日本最大のカフェチェーンはどこに向かうか

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外部の顧客満足度調査では低迷

一方で本業の儲けを示す営業利益は、わずかながらマイナスで着地した。変則決算を除けば、2011年3月期以来の営業減益となる。

会社側の説明によれば出店加速による減価償却費が膨らんだほか、中期的な成長を見越したインフラ整備を加速させているのが要因だという。「人件費も伸びているが、それほど大きなインパクトではない」(会社側)。

上場廃止後もスタバの出店や新商品の動向は話題を集めている。JSCI(日本版顧客満足度指数)の調査結果では、カフェ部門で2014年に1位を達成したものの、2017年度は6位にまで順位を下げた。混雑度や値段の高さがネックになっている。

外食チェーンの成長は1店当たりの売上高を増やすか、店舗網を増やすか、の2つしかない。2017年9月期のスタバの1店舗当たりの売上高は前期比で微減。会社側は「あくまで新規出店のタイミングによるもの」と説明する。出店時期が後半に集中したことが影響したとみられるが、既存店売上高の伸び率が鈍化している可能性もありそうだ。

なお、今年2月に東洋経済オンラインで解説した債務超過については現在も純資産が218億円のマイナスと解消されていない。

スタバは店舗数で首位のドトール(2017年8月末1347店、星乃珈琲を除く)に肉薄している。店舗網を拡大しながら、1店当たりの売上高を伸ばし続けることはできるか。スタバの底力が試されている。

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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