羽田で食べログの評価が高いターミナルは? 「3.5以上」の人気飲食店は羽田空港に34店舗

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現代の米国において、鉄道産業は元気があるとはいえない状況だが、その理由は商業施設の開発など鉄道周辺事業に注力しなかったことがよく挙げられる。遠距離の移動手段は飛行機に取って代わられ、輸送手段以外の価値に乏しい鉄道産業は勢いをなくしていった。

日本でもJR九州では、運輸部門の売上高895億2000万円が全体1894億100万円の47%まで下がっている。つまり、非鉄道部門であるマンション販売の建設、駅ビル不動産、流通・外食などの事業が、すでに5割を超えているのだ(九州旅客鉄道2017年度中間期決算資料より)。JR九州は東京・新宿にも進出しビジネスホテルを運営している。

高速道路業界に目を向けると、パーキングエリアを魅力ある施設に変えて集客に成功している例は多い。

羽田空港は「国管理空港」で、運営事業者はターミナルの運営のみを任されている。そのため、単純にほかの業界と比較できないものの、施設充実に向け学ぶべきところは多いはずだ。

そもそも、羽田空港は立地面でも飲食店にとって悪くない場所だ。交通アクセスはバス・鉄道が充実しており、さらには駐車場も完備している。航空機の離発着風景を見ながらの食事は、ほかにはない特別感を演出できる。また、ゲート付近から滑走路を結ぶルートには、青と緑の誘導ライトが光り、夜間はイルミネーションの楽しみもある。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前に、食べログ3.5以上の店がはたしてどれくらい増えるのか。羽田に出店することが店にとってステータス・シンボルになるような、空港開発をしてほしいと切に願う。

新山 勝利 研修講師、マーケティングコンサルタント

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にいやま しょうり / Shouri Niiyama

専門領域は店頭マーケティング、購買心理プロセス、顧客満足度。飲食店のコンサルティングでは、点数を分析したデータ主義で売上向上を図り「食べログ」の評価3.50点達成を推進する。顧客満足を高める販売促進、店舗の活性化や売場づくりのためのノウハウを提供。メーカーや全国の商工会議所などの団体、広告代理店、卸売、量販、チェーン店などが主要顧客。他業界の成功事例を用いて、写真や図表を活用した説明を行う。世界30カ国、150都市を歴訪。中でもフランス・パリには30回訪問。諸外国の先進的な産業事例にも造詣が深い。多数の専門誌に執筆するほか、各種マーケティング学会で論文発表。著書に『売れる商品陳列マニュアル』(日本能率協会マネジメントセンター)など。公式サイトはこちら

 

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