「起業家的な働き方」をできない人たちの末路

従来型の「雇われ仕事」は消滅してしまう

雇う側からすれば、地球上の優秀な人材を選び放題で、知識労働者の採用・管理が容易になった。代わりがいる職に就いている人は、真剣に自分の将来を考えるタイミングが来ている。

そこでピアソン氏が提案するのが、一刻も早く自分ののれんを掲げ信用を創造し、付加価値を上げることである。

普通の企業でも雇われ仕事が消えつつある

インターネットのユーザー数は、2004年の5000万人から2014年の20億人に増加した。さらにその先10年で50億人がスマートフォンを所有すると予測されている。地球上のほぼすべての人間が、インターネットにアクセスできるようになるといってもいい。

こうしたテクノロジーの指数関数的な進歩によって、従来型の企業は食われる一方だ。書店チェーン、ボーダーズからオンラインビジネスを譲り受けたアマゾン、店舗型DVDチェーンのブロックバスターを駆逐したネットフリックス、iTunes、Spotify、Pandraなどのオンライン音楽配信サービス、Shutterfly、Snapfish、Flickrなどのオンライン写真共有サービス、ビジネス特化型SNSのLinkedInなどの躍進ぶりが、その事実を証明している。

では、テクノロジーの進化は、経済にどの程度の影響を与えたのか。

18世紀の産業革命後の約200年間、世界の年間平均成長率は1~2%で推移してきた。しかし、インターネットを軸にした超・技術革新が特別な成長をもたらす可能性が指摘されている。現在、グローバル化との相乗効果で、人間が経験したことのない革命的な変化が起きており、やり方次第では、誰にも平等で途方もないビジネスチャンスが転がっているのだ。

これは、旧来の働き方をしていれば職を失う可能性が高まっていることも意味する。にもかかわらず、いまだ旧態依然とした「就職のために高学歴を得る」という方法で対処しようとする人もいる。

しかし、学歴の価値は低下している。たとえば、アメリカでは法科大学院や経営大学院の価値が低下している。

2014年の米法科大学院の卒業生の就職率は、84.5%。6年連続で下落している。アメリカ社会では、法律の専門知識を持つ人材に対するニーズはあるものの、法科大学院の卒業生の数はそれ以上に増えており、就職率のマイナス基調が続いているのだ。

つまり、それは一流大学の学位の価値が低下していることを意味している。賃金調査サイト「PayScale」によると、MBA取得者の平均給与も停滞している。

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