「入社1年目」へ言ってはいけない3つの言葉

早期離職を防ぐには部下の「タイプ」を学べ

ネット広告代理店に入社し、企画部に配属されたBさん。Bさんの会社では現場での実践的な育成を重視しており、初めの1カ月こそ先輩の担当する仕事を横で見ているだけだったが、すぐに小さな仕事を任されるようになった。

上司や先輩もフォローしてくれるし、もらえるアドバイスは勉強になることが多いのだが、どうしても実践になるとうまくいかない。たとえば企画書を作成するときも、何から手をつけるべきかわからなくなり、手が止まってしまう。一度教えてもらったことを聞き直すのも気が引けるし、何より先輩たちは忙しく、席にいないことも多い。資料の提出締め切りまであと1時間。まだ1文字も書けていない……。

Bさんのようなタイプは、よくいえば素直でまじめ。どんな仕事でも任されたからにはまっとうしたいという思いを持っている。周囲の状況にも敏感で“空気を読む”のも長所だが、それゆえに行動がやや消極的。周りに相談することが苦手な「抱え込みタイプ」といえるだろう。

このタイプが自発的に行動しづらい原因の根本は、失敗を恐れる気持ち。上司や先輩からの指示については、「わかりました」。とは言うものの、実はよくわかっていない。後々それに気づいても、今さら「わかりません」「もう少し詳しく教えてください」と言えずにいる。

また、昨今の働き方改革によってリモートワークの活用や残業時間の抑制が進み、かつてのように新人の仕事に伴走しづらくなったことも、このタイプが増えている1つの要因だといえる。「本当はじっくりフォローしてあげたいけれど、そこまで時間をかけられない」とジレンマを抱えているのが、先輩側の本音だろう。

「抱え込みタイプ」へのNGワード

この新人に、アウトプットだけを見て「もっと真剣に」や、「やる気あるのか」といった叱責はNGだ。意欲がないわけではないので、こうした発言はさらに状況を悪化させる。Bさんタイプの新人には、先輩・周囲側からのこまめな声かけや理解が重要だ。まずは相談してもいいという安心感を上司との関係やチームでどこまで醸成できるか。

併せて、仕事のタスクを細かく分けてから任せることも有効だ。「ここまでできたら1度見せて」と報告の頻度を上げることでコミュニケーションの総量を増やし、都度仕事ぶりを評価。Bさんは、しだいに順序立てて業務を整理できるようになり、迷ったときにはすぐ相談するようになった。それでも、業務上の先輩には相談しにくい場合、配属部署とは異なる先輩をメンターにつけることで、利害関係のない“ナナメの関係性”の仕組みで新入社員のフォローを行う企業も多い。

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