1.接触頻度を減らす~子ども同士が仲良しでも、親同士の気が合うとは限らない
子ども同士が仲良くなると、幼稚園や学校から帰宅後も一緒に遊ばせたいと思うものです。特に幼稚園の場合はお迎えが必要ですから、そのままの流れで、ほかの親子と一緒に過ごすことになりがちです。しかし、子どものためとはいえ、親同士も仲良くなれるとは限りません。単に、波長が合わない場合もあれば、育て方の基準や価値観の相違もあると思います。たまにおしゃべりする程度なら問題のないことも、日常生活の中で度重なると、相手に合わせたり、話題を選んだりすることに負担を感じることもあります。
一人っ子だとなおさら、帰宅した後も友達と遊ばせてあげたい気持ちはわかりますが、それでママの心の負担が増えるようなら、頻度を減らすことを考えましょう。子どものためにと無理して、少しでも犠牲になっている気持ちがあると、こんなにしてあげているのにと、子どもに八つ当たりしてしまうかもしれません。そうなったら本末転倒です。
少しの違いが許せなくなる
2.「共通項」をあえてつくらない~少しの違いが命取りに
コミュニティの中では、ほんの少しの違いが大きな問題になることがあります。
たとえば、誰かが、「オーガニックのおやつでなければダメよ」と言い出し、手作りしか与えないと自慢して、材料にまでこだわり始めたとします。すると、子どもの体によいならと、それに賛同するママたちが、こぞってまねをしたり、情報交換を始めます。そんな雰囲気の中で、自分の子どもに、市販のスナック菓子でも与えようものなら、非難轟々(ごうごう)になること間違いありません。まるで人でなしのような扱いさえされかねません。価値観は多様であってしかるべきなのに、それが認められない世界なのです。食べモノのみならず、洋服のブランドや、身の回りのもの、習い事に至るまで非難の対象になります。仲間うちで認可されたものに賛同できない人は異端とみなされてしまう傾向にあります。いずれにせよ、偏った価値観が蔓延します。
その仲間意識はどこで生まれるかというと、生活環境において共通項が多く存在するという条件があります。子どもの年齢や性別、住んでる場所、ママの年齢層をはじめ、同じ幼稚園、習い事と、共通項が増えれば増えるほど強く相手を認識します。基本的に人は、自分と共通項が多い人に対して心が動きます。
知らない誰かが、何かの大きな大会で賞を取っても「へえ、すごいな」としか思わないのに、お隣に住んでいる同じクラスの○○ちゃんが、幼児教室の先生に褒められたのを見ただけで、夜も眠れないくらい気持ちが揺れたりするのです。必然的に生活環境の共通項が多くなるママ友のイジメが深刻化するのは、そのためです。
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