神鋼の改ざん問題、原発の再稼働延期に発展 関電などが賠償請求すれば神鋼に大きな打撃

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11月30日には、九州電力も玄海3、4号機(佐賀県玄海町)の再稼働時期をそれぞれ2カ月遅らせることを明らかにした。

理由は関電と同じで、再稼働時期は従来の2018年1月、3月から、それぞれ3月、5月へとそれぞれ2カ月遅くなる。同原発でも火力燃料費の節減効果は1カ月当たり約90億円、2カ月だと約180億円に達する。

逸失利益は神戸製鋼の営業利益の約半分に

九電は「神戸製鋼の品質データが適切だったか否かの調査を進めることが最優先」とし、損害賠償請求検討の有無や方針については明らかにしていない。ただ、関電が賠償請求に踏み切った場合、九電も追随する可能性は高い。

神戸製鋼の2018年3月期の営業利益予想額は750億円。関電や九電の逸失利益を合わせれば、その半分近くに相当する。

もし賠償請求された場合、神戸製鋼にとって大きな痛手となる。

岡田 広行 東洋経済 解説部コラムニスト

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おかだ ひろゆき / Hiroyuki Okada

1966年10月生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。1990年、東洋経済新報社入社。産業部、『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、企業情報部などを経て、現在、解説部コラムニスト。電力・ガス業界を担当し、エネルギー・環境問題について執筆するほか、2011年3月の東日本大震災発生以来、被災地の取材も続けている。著書に『被災弱者』(岩波新書)

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