もし石橋湛山が首相を長く続けていたならば 日経新聞の名物記者が湛山を振り返る
朽ちかけていた安倍晋三政権が、小池百合子「希望の党」の大失態でよみがえった。彼女の罪は、経済政策においても「ユリノミクス」などとつぶやいて、あらゆる意味で終わっていたアベノミクスを復活させてしまったことにある。アベノミクスの大胆な修正を図る最後のチャンスを、「働き方改革」という呼び替えによって、終わっていた経済政策の存続を許してしまった。
今1つの懸念は、北朝鮮危機をあおりつつ、軍事同盟強化一本やりで、米ドナルド・トランプ政権との間で日米連携の強化を図りつつあることだ。国際的な危機意識の高まりを背景に、ステレオタイプな安倍首相の直進路線が、世界史の中でも特筆すべき危険なリーダーであるトランプ政権との野合を深めつつある。
岸を首相にした"真犯人"は誰か
日本の戦後政治の分岐点ともなったのは1960年安保。警職法をめぐる対応の誤りで、安保条約改定を、国民的な運動にまで高め、自らの政権の寿命を縮めたのが、安倍首相の祖父である岸信介だった。
1960年安保改定を、その質的な意味を問わずに「お祖父ちゃんの不人気は間違いだ」と繰り返し、「憲法改正」にまで、踏み出そうとしているのが、長期安定の安倍政権の、もう1つの顔である。
岸が選択した日米軍事同盟路線は、はたして正しかったのか。岸が選択した1960年の選択を、「不当におとしめられ続けた祖父の再評価」として位置づけているのが、安倍政権である。
岸というA級戦犯にも擬せられた人を、GHQ支配の戦後の復興期に、あっけなく首相の座にまで上り詰めさせた、真犯人は誰なのか。
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