ホンダ「ステップワゴン」いかつい変身の理由 売れ筋の派生モデル「スパーダ」を大改良
今回のマイナーチェンジでは、ノーマルモデルは旧型の丸みのある優しいデザインに手を加えなかった一方で、スパーダはヘッドライトやフロントグリルのデザインを洗練させた。
ノーマルとの違いを際立たせるための設計過程では、「ステップワゴン スパーダ」の車名から「ステップワゴン」の冠を外すことも社内で議論されたという。結局、ステップワゴンの知名度の高さを考えて見送られたが、それだけスパーダの存在感が大きくなっている証だろう。もはや単なる派生車種ではない。
「スパーダ」にはモデル初のハイブリッド搭載
スパーダ重視の姿勢は、デザイン以外にも見て取れる。今回のマイナーチェンジでは、ステップワゴンとして初めてのハイブリッドモデルをスパーダにのみ追加したのだ。
スパーダに搭載したのは「スポーツ ハイブリッド i-MMD」と呼ばれるホンダのハイブリッド(HV)システムで、セダン「アコード」やミニバン「オデッセイ」といったステップワゴンよりも上位の車種向けのシステムだ。
ワンランク上のシステムを採用したことで、「同車格の他車のHVよりも仕上がりや質感を高めることができた」と開発責任者の齋藤氏は自信を見せる。実際、同等サイズの他社のミニバンを上回る、ガソリン1リットルあたり25キロメートルの燃費を実現した。齋藤氏は一方で、「燃費そのものよりも電動車ならではの加速感も楽しんでもらいたい」と強調した。
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