小池新党、「希望」と「野望」と「失望」のはざま

選挙に弱い「落ちこぼれ」の駆け込み寺か?

お馴染みの「百合子グリーン」のスーツとスカーフという勝負服に身を包んだ小池氏は、冒頭に自ら「希望の党」と書かれた新党名のフリップを掲げて「このたび希望の党を立ち上げました」と切り出し、「ただし都知事はしっかりやる。むしろ都政を磨き上げつつ国政に関与することでシナジー(相乗)効果を目指す」など首都・東京のトップと国政政党代表を兼務する考えを明らかにした。

新党の理念についてはお得意の「しがらみのない政治の実現」を挙げ、「本当の意味の改革勢力をつくりたい」と力説し、政治、社会、経済、エネルギー、憲法改正の5本柱を新党の基本理念として打ち出した。

小池氏はその中で、「消費税10%」については「状況次第では経済に水を差す恐れもある」と述べる一方、エネルギー政策では「原発ゼロ」を目指すことを明言した。さらに、首相が目玉政策に掲げてきた「女性活躍推進」については「言葉だけではない具体策が必要」と政府の対応を批判、衆院選の争点にもなる「憲法改正」には「9条へのイエス、ノーだけの一点に絞っていいのか」と憲法全般に関する議論が必要との認識を示した。

小池氏「与党になるかも」と思わせぶり発言

30分余りの会見で、記者団の質問にいつものように「言語明瞭」に答えた小池氏は、新党に関する若狭、細野両氏の議論を「リセット」した理由についても「枝よりもまず幹を考えた」と語り、若狭氏らの協議結果を「アウフヘーベンする(過去のものを捨てて、より高いものを求める、の意)」と得意の"小池語"で煙に巻いた。今回の首相の冒頭解散を「大義がない」と批判してきた小池氏だが、選挙後の新党の立ち位置については「与党になるか野党になるかわからないので」と思わせぶりな発言をして記者団をどよめかせた。

首相の解散表明会見直前に新党結党宣言をぶつけた小池氏の意図は「選挙戦を"安倍vs.小池"の構図にすることで、小池新党の大躍進を狙った」(自民幹部)との見方が支配的。25日夜以降のメディアの報道も、首相会見と小池会見がワンセットで取り上げられるなど、まさに小池氏の言う「シナジー効果」は満点だ。首相は25日夜、NHKや民放テレビをはしごして「解散の意義」をアピールしたが、小池氏もスタジオ外で出演して、首相に応戦した。

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