深圳の幼稚園児が香港へ「越境通園」するワケ 中国本土から香港に通う子供たち<上>
深圳から香港まで登校
中国大陸南部の広東省にある経済都市、深圳。深圳は香港と隣り合っており、徒歩で往来できる出入境ゲートを複数持つ。その1つである「文錦渡(ぶんきんと)」ゲートを、気温も湿度も高い6月のある日に訪ねた。香港からやって来る人たちの出口は、空港の到着ロビーのような雰囲気だが、「ちょっと近所にお買い物」風のラフな服装の大人たちが集まり、わが子の帰りを待っていた。
午後4時を過ぎる頃から、制服を着た子どもたちが次々と現れる。体操着らしき半袖半ズボン姿もあれば、白いブラウスとスカートの日本でいえばお嬢様学校を連想させる姿もある。皆、一様に首からパスポート大のクリアケースをぶら下げている。中に入っているのは彼らが毎日ゲートを通るために必要な通行証である。顔写真が入った日本の運転免許証のような形式である。


















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