民泊が普及すれば外国人の旅の仕方は変わる

これからは「人に会いに行く旅」に

加藤:行政でも民間でも同じですが、やっぱり想いのある人と一緒に仕事をするとわくわくします。たとえば、事業の目的を自分の言葉で表現されている人は素敵です。仕事は人生の大切な時間だから、想いのある人と仕事している時間はかけがえのない時間です。地方創生や訪日インバウンドはとても地道な仕事ですが、地元の強みをちゃんと肌で感じて、地元に産業を興したい!という熱い気持ちが湧いてくると、想いのある仲間がこの指とまれで自然と集まっていきます。

鶴岡:パソナの「地域おもてなしホスト」が始まりましたが、どんな取組みなのですか?

「イベント民泊実施業務」とは

加藤:私たちはAirbnbと業務提携して、「地域おもてなしホスト」を1万人作る取組みを発表しました。「地域おもてなしホスト」の仕事はいろいろあって、観光案内ガイド、ホームシェアリング、車やスペースのシェア、民泊のサポートなど多様な仕事なのですけど、共通した考え方は地域を訪れてくれる人をおもてなしする「共助の精神」なんです。まずは、この「地域おもてなしホスト」の考え方を世の中に広めたいので、今はイベントやセミナーをやったり、自治体とプロジェクトを企画したりしています。

鶴岡:「地域おもてなしホスト」を始めた例はもうありますか?

加藤:今年のお盆の時期に開催される、徳島の阿波踊りに向けて動き出しています。パソナでは「イベント民泊実施業務」を始めていまして、徳島の阿波踊りのように、宿泊施設不足のためせっかく訪問してくれた旅行者が泊まらずに帰ってしまう問題を解決したい、と考えています。そのために、徳島の地域住民の方に、阿波踊りで訪れる旅行者をおもてなしするために自宅を提供してくれませんか?というお話をさせていただいています。

実は、阿波踊りのときに足りないのは宿泊施設だけではなくて、阿波踊りの方達が着替えるスペースや、打ち上げする場所、車や駐車場も足りないのです。そうした足りないスペースやモノをシェアしてくださる方を探しています。また、スペースやモノのシェアだけでなくて、交流をシェアしてくれる方も探しています。せっかく徳島に来てくれた方に、地元のこと、祭りのことを語ってくれて、街を案内してくれることがすごく重要です。

鶴岡:日本の祭りやイベントでは、宿泊施設が足りないこと多いですよね。花火大会なども一時的に人が来るけど、宿泊し周辺観光する人は限定的です。

加藤 :まさに、そうなのです。宿泊施設やスペースが足りない問題は日本各地の観光の現場で起きています。でも、足りないのはそれだけじゃないのです。実は、日本の祭りやイベントなどは収益性に課題があることも多く、継続するのが難しい祭りは多いのです。日本で数百年の歴史がある伝統の祭りがなくなってしまうなんて、ちょっと考えられないじゃないですか。だから今、そこに対して何らかの解決策を提案していかないといけないってことをすごく考えています。

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