外国人を呼ぶのは「カネのため」と割り切ろう

「鎖国」のままでは地方から崩壊する

「日本に理解のある人以外は来てほしくない」という気持ちもわかりますが、まずは「先立つもの」が必要です(写真:Dasha Petrenko / PIXTA)
『新・観光立国論』が6万部のベストセラーとなり、山本七平賞も受賞したデービッド・アトキンソン氏。
安倍晋三首相肝いりの「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」委員や「日本政府観光局」特別顧問としても活躍している彼が、渾身のデータ分析と現場での実践とを基に著した『世界一訪れたい日本のつくりかた』は、発売1カ月で2万部超のベストセラーとなっている。
本連載では、訪日観光客が2400万人を超え、新たなフェーズに入りつつある日本の観光をさらに発展させ、「本当の観光大国」の仲間入りを果たすために必要な取り組みをご紹介していく。

 

『世界一訪れたい日本のつくりかた』は2万部超のベストセラーとなっている(書影をクリックするとアマゾンのページにジャンプします)

ここまで4回にわたって、日本が「観光」という分野で大きなポテンシャルを秘めており、さらなる高度な外国人観光客対応を行えば、「世界有数の観光大国」の座も夢ではないことを説明させていただきました。

しかし、なかなかご理解いただけない方も多くいらっしゃるようで、「観光など進めても治安が悪くなる」とか「むこうが勝手にやってくるのだから、今の日本のやり方に従うべきだ」というコメントが多く寄せられています。

外国人観光客に来てほしくないという人の気持ちはわかります。どの国の人も、自国民だけが同じようなルールのもとで楽しく暮らせればいいという気持ちをもっています

ただ、辛辣なことを言うようですが、客観的にみると、今の日本にはそのような吞気なことを言っている余裕はないのです。

今回はそのあたりのお話から始めさせていただきましょう。

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コロナ徹底検証<br>日本は第2波に耐えられるか

米国やブラジルでは新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、日本は感染者も死者も圧倒的に少ない。その理由はいったいどこにあるのでしょうか。政策面、医療面から「第1波」との戦いを検証。「第2波」への適切な備え方を考えます。