自撮り「盛りすぎ」が痛い人が知らない2要点 憧れは「加工後の私」、アプリ肌化粧品も登場

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加えて、フェイスラインを引き締める“小顔機能”をプラスするのも有効です。もちろん大幅な修整は実物との落差につながりますが、そもそも人の顔は見る角度によっても印象が変わるもの。フェイスラインを“キュッと引き締める”程度に修整するのは許容範囲といえます。

化粧品ブランドからは「アプリ肌」化粧品が続々

さらに、アプリで肌や顔立ちを修整する流行を受けて、化粧品ブランドからはアプリを使わなくても“アプリ肌”に近づくための製品が続々と開発されています。その筆頭にあげられるのが、“コントゥアリング=輪郭をはっきりさせること”メイクです。

これは肌のハイライト(明)とシェーディング(暗)をメイクすることで、立体感や彫りの深さを強調して、メリハリのある顔立ちに見せる方法のこと。セルフィー(自撮り)映えするメイクとして欧米のSNSで流行したところ、日本にも飛び火。「メイクだけでアプリで修整したような肌になれる」と話題を呼んでいます。

立体感ある顔になれるハイライトとシェードのフェイスパレット。クチュールコントゥーリング 全2色 7,000円(写真:イヴ・サンローラン・ボーテ)

特に人気があるのはハイライトとシェーディングの2色がセットになったタイプ。「イヴ・サンローラン・ボーテ」や「NARS」から発売されているほか、ストロボを当てたように肌を明るくする、と効果のある「ストロボクリーム」「ストロビングクリーム」といった製品が「M・A・C」や「アルビオン」から発売されています。このようなメイクアップを眉骨や頰骨の上、顎や眉間など、際立てたい部位にのせるだけでも、アプリで修整したような引き締まった見た目を演出できます。

スポットライトに照らされたような強い輝きを実現。ストロボクリーム 全5色 4,500円(写真:M・A・C)

かつては、人気女優やアーティストを真似したメイクが流行りましたが、イマドキの女性がなりたいのは、憧れのモデルや女優の顔ではなく、自分の顔立ちを最大限に生かした“自分史上最高の美人顔”。つまり、女性たちの憧れは、他人の誰かではなく、アプリのなかの自分なのです。

その理想の自分と実物との隙間を、メイクアップのテクニックでいかに埋められるか。それは今後のビューティ研究の主要なテーマになるでしょう。

加藤 智一 美容ジャーナリスト

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1973年東京都生まれ。複数女性誌の編集部で美容・ファッションを担当し、アシェット婦人画報社(現・ハースト婦人画報社)に入社。女性誌の美容担当を経て2005年に独立。女性誌・男性誌・Webなどさまざまな媒体で編集・執筆を行うほか、講演はPRアドバイスも。最新のスキンケア情報、メイクアップのトレンドから美容医療まで幅広くカバー。著書に『お洒落以前の身だしなみの常識』がある。

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