日経平均株価は反発、日中の値幅わずか48円 米株高・円安でも強いこう着感、商いも低調
[東京 7日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発。前週末の米国株が市場予想を上回った7月雇用統計を受けて上昇したことや、為替が1ドル110円台後半とやや円安に振れたことを追い風に主力輸出株は買い優勢となった。指数は終日2万円を下回ることなく推移するなどしっかりとした値動きだった。ただ、既に夏休み入りした投資家もおり、1日の値幅は約48円とこう着感の強さが目立った。東証1部の出来高は15億0590万と低調だった。
TOPIXは反発し年初来高値更新。セクター別では、建設が上昇率トップ。ゼネコン大手の鹿島<1812.T>が4─6月期の大幅増益を受け急騰したことなどが寄与した。繊維、輸送用機器がこれに続いた。半面、水産・農林、ゴム、海運が軟調だった。
注目された米7月雇用統計は非農業部門雇用者数が20万9000人増と、市場予想の18万3000人増を上回る伸びとなった。時間当たりの平均賃金は前月比0.09ドル(0.3%)増と、伸びは5か月ぶりの大きさとなった。
堅調な米雇用統計、米株高・円安と好材料が出揃ったにも関わらず、日経平均の値上がり幅は限定的だった。市場では「雇用統計の平均賃金は悪化するのではという懸念があった分、ほぼ横ばいだったことはよかった。ただ、今回の結果で安心、金利も上がるし、米経済好調で日本も円安になる、というところまで話が進まない。今年の夏はもうあまり動かないかなという感じもする」(ソシエテ・ジェネラル証券・株式営業部長の杉原龍馬氏)との声も聞かれた。
個別銘柄では、東芝<6502.T>が急反発。8月1日の東証2部降格以降の高値を更新した。日刊工業新聞は7日、東芝が提出を延期している2017年3月期の有価証券報告書について、監査法人PwCあらたが「適正意見」を出す見通しであることが6日までに分かったと報じている。
半面、アース製薬<4985.T>が大幅続落。4日に2017年12月期の連結業績見通しを下方修正したことが嫌気された。ベトナムの家庭用品製造会社の買収に伴い発生するのれん償却負担などが押し下げ要因となる見込み。営業利益は従来予想の74億円から46億円(前年比約17%減)の減益見通しとなる。
東証1部の騰落数は、値上がり1397銘柄に対し、値下がりが514銘柄、変わらずが111銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20055.89 +103.56
寄り付き 20059.29
安値/高値 20037.4─20085.9
TOPIX<.TOPX>
終値 1639.27 +7.82
寄り付き 1640.47
安値/高値 1637.34─1642.34
東証出来高(万株) 150590
東証売買代金(億円)20353.2
(辻茉莉花)
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