安倍首相のオーラは国際社会でも陰っている

G20ではメラニア夫人の「内助」が光ったが…

G20サミットでの安倍首相。筆者の見立てによると、そのオーラが陰ってきている(写真:ロイター/アフロ)

7月7~8日、ドイツのハンブルクで開催された主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の主役は、ドナルド・トランプ米大統領はじめ、主催国ドイツのアンゲラ・メルケル首相、中国の習近平国家主席、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領など多士済々だが、本稿では、メディアがあまり伝えていない陰の主役にスポットを当てる。

長年、ニューヨークやワシントンの社交場に出入りし、数多くのエリートカップルを観察してきた筆者の経験から、今回のG20サミットという国際舞台で演じられた、各国首脳カップルの表情、立ち居振る舞いなどを国際映像でつぶさに観察したうえで、それぞれの「名役者ぶり」、そこから外交術として学ぶべき教訓などを解説する。

メルケル首相が「歓喜の歌」を選んだ理由

7日夜、ハンブルクのコンサートホールで行われた演奏会には、G20サミット参加国首脳カップルの全員が出席した。曲目はベートーベンの交響曲第9番『合唱』。その第4楽章で歌われる「歓喜の歌」は、欧州連合(EU)の「自由、平和、連帯」を象徴する曲目として、1989年のベルリンの壁崩壊時など歴史の節目、節目で演奏されている。

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今回、G20サミット主催国ドイツのメルケル首相が、この「歓喜の歌」を選んだ理由は何か。おそらくEU離脱を決めた英国や、「パリ協定」離脱を宣言した米国に対して、たとえ一時的に離ればなれになっても、こらから先も「すべての人民は兄弟になる」という「連帯」の大切さを忘れないように、その歌を通して訴えたかったのだろう。

その夜、メルケル首相はもう1つ粋な計らいをしている。そのコンサートの指揮者に選ばれたのはケント・ナガノ氏。米カリフォルニア州バークレー生まれの日系3世のナガノ氏は、2015年からハンブルク州立歌劇場の音楽総監督を務めている。日米独の3カ国に縁のあるナガノ氏を、その夜のコンサートの指揮者に選んだメルケル首相の外交センスはなかなかのものだ。

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