福山雅治が作り上げた「硬派ビール」の世界観 6月後期の「CM好感度ランキング」一挙公開!

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4位はアサヒビール『スーパードライ』がランクイン。ロサンゼルスのまぶしい太陽が照りつけるビルの屋上で、福山雅治とジョニー・デップが息の合った激しいギターセッションを繰り広げる。

CMで訴求するのはスーパードライ発売30周年の特別醸造商品の第2弾『スーパードライ瞬冷辛口』。アサヒビールの石原威彦氏は、「特別感を演出するために“ただ一度だけのスーパードライ。”というタグラインができ、一度きりのCMにふさわしい、“一度きりの共演”という発想が生まれた」と語り、夢の共演が実現することになった。モニターからは「とにかくカッコイイ!」と称賛の声が多数寄せられ、「ジョニー・デップが日本のCMに出ている」と日本企業初のCM出演に驚きの声があがった。7月1日からはジョニー・デップ主演の映画『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』も公開されており、相乗効果も期待できそうだ。

『スーパードライ』の歴史をひもといてみると、発売は1987年。発売と同時にドライブームを巻き起こし、やがてビールのトップブランドに駆け上がった伝説をもつ。デビュー時のCMには、作家で国際ジャーナリストの落合信彦を起用して「飲むほどにDRY、辛口、生。」のコピーでCMを展開、硬派なビールのイメージを決定づけた。その後、『スーパードライ』は「この味が、ビールの流れを変えた。」というCMのナレーションどおり、ナンバーワンブランドへ奇跡の成長を遂げていく。

落合信彦の後、海外の大学で研究を続ける研究者や、三枝成彰、山本寛斎らのグローバルに活躍する著名人をCMに起用。1992年からは加勢大周、宅麻伸、梅宮辰夫らのタレントが出演したが、1995年からはノンフィクション作家の山際淳司やスポーツジャーナリストの青島健太らを起用して、エキサイティングな仕事現場のシーンを採用した。2000年代には、田臥勇太や松井秀喜などの一流アスリートが出演して、スポーツのもつハードで辛口な世界観を表現した。その間、ビールの品質や鮮度管理、売上ナンバーワン訴求CMも並行して放送している。

福山雅治の起用は2010年3月から。今年で8年目となるが、今作のジョニー・デップとのセッション篇は、『スーパードライ』史上最高のCM好感度順位を獲得して(2017年6月前期2位、6月後期4位)、30周年を祝った。

「ママの怒った顔あるある」に共感の声

5位のサントリー食品インターナショナル『グリーンダカラやさしい麦茶』は、圧倒的に女性層に支持された。「♪ママの怒ったかおは シーサーに似ている モアイの時もある」と怒ったときのママの顔を思い出して歌う小さな女の子 “ムギちゃん”がかわいい。モニターからは「確かに……」「ママはみんな同じだな」など、歌詞にあるような「ママの怒った顔あるある」に共感が寄せられた。“ムギちゃん”役のなぎさちゃんは、“グリーンダカラちゃん”こと、実姉のしずくちゃんと2013年7月にCMに初登場し、今作ではすっかり成長した姿を見せた。

6位のリクルート『タウンワーク』と10位の東洋水産『クッタ』には松本人志が出演している。どちらも若年層をターゲットにしたCMだが、松本はその発言がネットやSNSでもしばしば話題になり、自分の言葉で語れる存在として若年層からの注目度も高い。お笑い芸人としての評価も高いが、CMでも存在感を発揮しているようだ。

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