日経平均は続落、値がさハイテク株に売り FOMC後の円高警戒、出遅れセクターには買い
[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、続落。前日の米株安や為替の円高を嫌気して売り先行で始まった。米ハイテク株への売りが続き、東京市場でもソフトバンク<9984.T>、ファナック<6954.T>、東京エレクトロン<8035.T>など値がさハイテク株が下落した。ただ、銀行や石油、不動産株など出遅れ感のあるセクターに買いが入り、指数は前日の終値付近でもみ合った。
TOPIXは反発。セクター別では、石油・石炭が上昇率のトップ。不動産、建設がこれに続いた。半面、鉄鋼、精密機器、証券の下落が目立った。
米ハイテク株安の影響を受けたといっても、日立製作所<6501.T>やパナソニック<6752.T>などはプラスで引けており、テクノロジー関連が全滅というわけではない。不動産株や海運株などには循環物色が入っており、「地合いは決して悪くはない」(国内証券)という。
13日─14日に行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが確実視されている。最近はFOMC後に円高・株安となる流れが続いており、市場は警戒感を強めている。
FOMC後のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の会見で「バランスシート縮小に関する具体的な時期や実施方法などについて、イエレン氏の踏み込んだ発言があればサプライズと受け止められ、ハイテク株主導の下落相場が全体に広がる可能性がある」(みずほ総合研究所・市場調査部の主任エコノミスト大塚理恵子氏)との見方が出ていた。
個別銘柄では、富士通<6702.T>が反発。13日付の日本経済新聞朝刊は、富士通が2018年3月期に1株あたり年11円(前期は9円)としている配当予想の上乗せを検討すると報じた。稼ぐ力が上向き、資金余力が増しているためという。積極的な還元策を期待する買いが先行した。
半面、東芝<6502.T>が6日ぶりに反落。鴻海(ホンハイ)精密工業<2317.TW>の郭台銘(テリー・ゴウ)最高経営責任者(CEO)は、東芝の半導体事業の買収を目指す鴻海主導のコンソーシアム(企業連合)に米アップル<AAPL.O>などが参加すると明らかにしたと12日にロイターが報じた。半導体事業の争奪戦が繰り広げられるとの見方から買いが集まり約半年ぶりの高値を更新する場面もあったが、一巡後は連騰後の利益確定売りに押された。
東証1部騰落数は、値上がり1106銘柄に対し、値下がりが748銘柄、変わらずが164銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19898.75 -9.83
寄り付き 19859.81
安値/高値 19850.86─19929.03
TOPIX<.TOPX>
終値 1593.51+1.96
寄り付き 1589.08
安値/高値 1588.72─1597.08
東証出来高(万株) 161438
東証売買代金(億円) 21192.74
(辻茉莉花)
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