セーラームーン愛すオトナ女子の覚めない夢 伊勢丹のブランドなどと25周年コラボ続々

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なぜファッション業界や百貨店とのコラボを可能にしたのでしょうか(写真:AP/アフロ)

セーラームーンのさまざまなコラボ商品が登場

「美少女戦士セーラームーン」の25周年を迎えた今年、セーラームーンと女性向けファッションブランドとのコラボレーションが盛んに行われている。

人気作品の○○周年記念企画そのものは珍しくないが、原画展や振り返りイベント、当時のおもちゃのリバイバル、アニメの再放送や文庫版の販売といった、あくまでもコンテンツの延長線上の企画にとどまることが多い。

セーラームーンのコラボは随分と毛色が違う。大手百貨店の伊勢丹が先導して期間限定イベントを打ち出しているほか、女性向けバッグブランドやアクセサリーブランド、コスメブランドなどが相次いでコラボ商品販売に参加。限定商品が即日売り切れるなど、新たな市場を開拓しつつある。

アニメ・マンガの関連商品といえばDVDやCDの他、フィギュアやおもちゃ、食玩などの趣味・嗜好品が主であり、コラボ商品も日用品や文具、インテリアなどにとどまることが多い。もちろん、セーラームーンも定番の趣味系商品を取りそろえているものの、それ以上に実用性を意識した商品展開がさかんに行われている。

並み居る人気アニメ・マンガの中で、なぜセーラームーンだけが「ファッション業界への進出」「百貨店とのコラボレーション」を可能にしたのか。それはセーラームーンが見せた「りりしい女の子の生き方」にカギがある。

セーラームーンは1992~1997年に『なかよし』(講談社)で連載された、武内直子作のバトル系少女漫画だ。平凡な中学生の女の子たちが不思議な力によって変身し、協力して魔物を打ち倒すという、まるで戦隊ものの女性版のような内容はそれまでの女児向けアニメとは一線を画しており、女児向けアニメとしては異例の全200話の長編化。社会現象になるほどの人気を博した。

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