自己流の仕事にこだわる人は結果を出せない 防衛大で学んだ最短で効果を上げる時間術

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このサイクルを最初の2カ月間、高速で回します。1学年はこの間に防衛大生活に対する理解度を深め、防衛大での「生活力」を上げていくのです。

1学年は、2学年に進級するときに自分のアレンジを入れ込んだ「対番ノート」を新しくつくり、新入生に渡します。

「対番ノート」を受け取った新入生は、まず書いている内容をマネします。そして「マネ→改善→ノウハウ」のサイクルを回しながら防衛大生活に慣れていきます。

「対番ノート」というマニュアルを使うことで、上級生は「1学年を教育する」手数を減らすことができ、1学年もマネをするだけでなく自分で考えて改善作業を繰り返すので、成長スピードが速くなるのです。

なぜ時間を効率よく使う必要があるのか

最強の仕事をするために「時間術を磨く」最大の理由は、「時間を効率的に使うことにより、より良質なアウトプットを生み出すため」です。

そこで必要になってくるのが、「ショートカットを常に考える」ことです。「ショートカット」は「手抜き」ではありません。むしろ「より良質なアウトプットを生み出す仕掛け」です。そして、最短かつもっとも効果の高い「ショートカット」が、防衛大の「対番ノート」のように「人のマネ」をする、もしくは「人のつくったものをマネ」することなのです。

防衛大を卒業し、企業に入社してからも、私はマニュアルのマネ、過去の成功者のマネ、現在進行形で成果を出している人のマネと、とことんマネをしました。

ただ、マネをして終わりというわけではありません。「対番ノート」同様に、うまくいかなかったときや「マニュアル+α」を考えてもっとショートカットできると思ったときは、そこに「改善」を入れ込んでいかなければなりません。

たとえば、転職した先の会社で初日に社内システムを使うことになったとしたら、まずは取扱説明書(マニュアル)を読んで使い方を調べます。そして、マニュアルどおりとことん使ってみます。慣れてきたら使い勝手が悪いところや、改善すればもっとよくなるところなどを洗い出し、システム担当者や上司と相談するとよいでしょう。そうすると、こちらの使い方に対してフィードバックをくれたり、逆にこちらの改善案を取り入れてくれたりして、より良質なアウトプットが生まれることが期待できます。

過去の成功者のマネをすることも大切です。

「プレゼン資料」をつくることになったら、ゼロからつくるのではなく、過去に同じテーマでプレゼンして成功を収めた人の資料を手に入れ、マネしてつくることがショートカットにつながります。

そのような人がいないようでしたら、現在進行形で成果を出し続けている人を探してみるといいでしょう。自分では気づいていないだけで周りを見渡せば必ずいるはずです。

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私も新人のときは、当時のトップセールスマンのマネばかりしていました。夜22時以降は食事をとらず、24時までに寝るといった生活習慣までマネしていたのです。防衛大時代は「営業」の勉強などまったく行っていなかったので、何をやってよいかわからなかっただけなのですが、マネをすることにより他の同期よりも、大幅に「ショートカット」して仕事を覚えられ、売り上げを立てられるようになりました。

さらに、営業という仕事にも慣れて、売り上げもある程度上がってきた段階で自分なりのアレンジも加えていきました。たとえば「夜は24時に寝ていたけれど23時に寝て、その分、朝は1時間早く起きて仕事をする」といったようにです。「マネ+α」をすることで、入社2年目にして社内の営業MVPをとることができたのです。

「マネ」をすることは役職や業界経験年数など関係ありません。マネ+改善によって、誰でも最短期間で最大効果を上げることができるのです。逆に言えば、結果も出ていない「自己流」の仕事のやり方に固執していては、いつまでも成長しないかもしれません。

濱潟 好古 組織マネジメント・人材育成コンサルタント

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はまがた よしふる / Yoshifuru Hamagata

1982年福岡県生まれ。防衛大学校卒。IT系ベンチャー企業に営業職として入社。入社2年目から5年目まで売上№1営業マン。6年目に営業部長就任。防大時代に学んだ経験を元に独自に構築した「防大式マネジメント」を導入したところ、2年間で会社全体の売上を160%アップ、中堅、新人と関係なく、すべての営業マンに目標予算を達成させる。2016年、株式会社ネクストミッションを設立。「今いる社員を一流に」をモットーに中小零細企業の社長、大手生命保険会社のリーダー等に「防大式組織マネジメント」研修を開催している。

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