転職に失敗する人と成功する人の決定的な差 ビジネス全般にも共通する6つのNG
では、一流の人たちのスタンスやルールはどのようなものでしょうか?
私たちは複数回にわたって人材サーチの候補者とのあいだで面談を持ちます。百聞は一見に如(し)かず。人材の器量や魅力を知るには直接会うことが1番です。そこで見聞した一流人材のスタンス、ルール等をまとめてみると、次のようなポイントが挙げられます。
「こだわり」よりも「アバウトさ」
② アポイントメントは入ってきた順に対応。相手による優先順位はつけない
③ 異業種からのオファーであっても、好奇心旺盛に飛び込める
④ 仕事と生活を分けて考えない。「ワーク・ライフ・バランス」に縛られない
⑤ 良い意味でも「アバウトさ」と「鈍感力」を持っている
⑥ 正反対の価値観を持ち合わせることができる
⑦ 「こだわり」を捨てることができる
絶対に守るルールがあることは、その人物の仕事の進め方、仕事との向き合い方を象徴することでもあり、自社、他社を問わず、信用や信頼を獲得できる要素です。また逆に、自身を縛りつけない自由な発想を持ち、かつ異なる方法論であっても自分のなかに取り込んで考えられる。そんな思考法を私は「ヤジロベエの思考」と名付けています。
一流人材、他社から求められる人材は、左右の手に提げた重りに揺られながら考えて、最適解を求めることを、これからの働き方の観点として取り入れていくことが有用です。近年、主張されることが多い「ワーク・ライフ・バランス」の考え方も、必ずしも仕事と日常生活の線引きに縛られることなく、柔軟に対応している方が多いというのが印象です。立場が上になられる方ほど、こういった傾向が強く、それゆえに自由な発想ができるのだと思われます。
JR西日本の技術開発室に在籍し、当時最速といわれた「500系新幹線」の開発担当者の方のお話です。高速走行ゆえの風切り音の大きさを解消するため思い浮かんだのは、音もなく羽ばたくフクロウの翼の仕組みだったと言います。最も騒音を生んでいたパンタグラフの改良で問題を解決したのですが、そのヒントを生んだのは、開発担当者の方が「日本野鳥の会」の会員で、趣味のバードウォッチングのときにアイデアがひらめいたのだとか。オフの時間を仕事と完全に切り離さないことがイノベーションを生んだ好例ともいえるでしょう。
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