アウディA3の高性能版、「S3」に乗ってみた

290馬力、7速、フルタイム4WDを操る

アウディ A3の高性能版、S3を今尾直樹がテストした。2012年のデビュー以来、初のマイナーチェンジを受けた新型は、これまでとは何かが違う!?

自動車はパッケージこそが大問題

当記事は「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

御殿場から箱根に向かう長尾峠の途中に「しるこや」の看板を出した茶屋がある。筆者は一度だけここで、おしるこを食べたことがある。大きなおもちが入っている田舎風で、前を通るたびにまた食べたいと思うけれど、かなわない。どうやら閉店している。

この茶屋のある場所から霊峰富士がドーンと見える。「美しい國日本 石原慎太郎」、その奥には「天下第一峰」あり、現首相が慕う岸信介の銘がある。鳥居もある。そうかぁ、ここは富士山を拝む、霊的な場だったのだ。

そのような場にナンですけど、アウディ S3はとてもよく似合う。狭くてツイスティな峠を走るのに、S3はピッタンコなのだ。S3のキイをつかの間手にした筆者が長尾峠に向かったのは、ごく自然なことだった。

S3とは、アウディが1996年に発表したフォルクスワーゲン ゴルフのアウディ版、A3の高性能モデルである。ホットハッチの始祖とされるゴルフ GTIよりも高性能なモデル、ゴルフ Rのインゴルシュタット版ということもいえる。吝嗇家の筆者は、同じ中身なのにオシャレな包装紙で包んだだけで高く買わされるなんて……と思うわけだけれど、高くてもオシャレな方がいい、と考える人々は世の中にはたくさん存在する。それこそ筆者には信じられないぐらいに。

次ページもちろん中身も問題だけれど
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ほしいのは「つかれない家族」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
大乱世の思想ガイド<br>マルクスvs.ケインズ

戦後社会の信念とイデオロギーが崩れ落ちる今、危機を乗り越えるための思想が必要です。脱経済成長を旗印に支持を広げる新マルクス主義とコロナ禍で完全復活したケインズ主義を軸に、大思想家が残した知恵を学び直します。

東洋経済education×ICT