課金スマホゲームで失敗しない親と子の心得 「ガチャ」の当たる確率を知っていますか

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大人の「学ぶこと」としては、ゲームプレーヤーである前に消費者であること念頭に入れておくことが大事です。消費者の立場からマーケティングを学ぶということは、販売者側の戦略を見抜いたうえで本当に自分が欲しいものだけを購買する能力が身に付く、ということにつながります。

また、家計を見直す機会にもなります。ゲームへの課金は通信費なのか、お小遣いなのか、はたまた趣味・娯楽費なのか。仮に、趣味・娯楽費と区分したとして、家計の理想的割合をみると、趣味・娯楽にかけていいおカネは、子どもがいる家庭で約2%、夫婦のみの家庭でも多くて5%ほど。

毎月の手取りが30万円のご家庭の場合、子どもがいる3人家族では6000円が理想となります。毎月3000円をゲームに費やすとなると、その半分を課金に使うという意味になるのですが、これを多いととらえるか、少ないととらえるか。考え直すいい機会になるかもしれません。

興味があるもので学びを吸収してもらうにはいい機会だ

子どもに「教えること」としては、おカネのから繰りや使い方が挙げられます。子どもの携帯に制限をかける、親がパスワードを管理しているなど、ご家庭のルールはさまざまだと思いますが、「子どもの興味があるもの」が、おもちゃからゲームに変わったのだと考えれば、興味があるものを通じて、学びを吸収してもらうにはいい機会です。

たとえば、子どもに「ガチャの当たる確率知ってる?」と聞くことから始め、コイントスやサイコロなどのわかりやすい例を交えて確率について教える、「失敗したときのリスク考えたことある?」と、おカネについて話をする。さらに、それを話したうえでお小遣いをどう使うかのやり繰りを子ども自身に考えさせることも勉強になります。

無課金でも十分楽しめるゲームですが、親子で一緒に学びを得たうえで、それでもなお、今後、課金したいとなったときには、年末年始などの特別な日で、かつ、「確定のキャンペーンのときだけ」という折衷案は無制限に課金をするのではない、いい付き合いをする1つの手段として、私はアリではないかと考えています。

松岡 由起子 公認会計士・税理士

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まつおか ゆきこ / Yukiko Matsuoka

1985年、京都府生まれ。17歳で妊娠し、2004年、高校在学中に長男を出産。大学に進学せず、税理士事務所に勤務。妊娠中に取得した日商簿記検定3級を生かし、税理士補助業務に従事するとともに、仕事・家事・育児の合間をぬって日商簿記検定2級を取得。2006年に離婚。シングルマザーとなり、一人息子を育てるため、仕事と簿記の勉強を続け、日商簿記検定1級に合格後、2009年より日本公認会計士試験取得に挑戦し、2012年に合格。合格後は有限責任監査法人トーマツに勤務し、国内監査業務に従事。2016年に税理士である父とともに、公認会計士兼税理士事務所にて税務業務・会計業務に従事中。過去、モデル活動も行ったことがあり、撮影会、HPのトップ画像、ラジオ出演等の経験あり。著書に『高卒シンママ会計士-17歳で妊娠した美少女が難関資格に合格した話』(中央公論新社)、『シンママ公認会計士だから言える こっちを選べば1円でも得!節約体験77』(主婦の友社)がある。

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