駐日大使候補「ウィリアム・ハガティ」の正体 日本で働いた経験を持つビジネスマンの手腕
ドナルド・トランプ米大統領が次期駐日大使に指名した投資会社創業者のウィリアム・ハガティ氏(57)が、18日に米上院外交委員会の公聴会で所信表明を行った。ハガティ氏の名前は1月に初めて浮上、その後、3月にホワイトハウスが上院にこの人事を伝え、正式なものとなっていた。
上院によって承認されれば、ハガティ氏は3人目のテネシー州出身の駐日大使となる。直近では、2001~2005年にハワード・ベーカー元上院議員が駐日大使に就任。そこからさかのぼること約100年前、1906~1907年は、セオドア・ルーズベルト大統領のもと、ルーク・エドワード・ライト氏が駐日大使を務めていた。
世界中の米大使館で「大使がいない」異常事態
3月に指名されたにもかかわらず、就任までここまで時間がかかっている背景には、米国の政局が混乱していることがある。実際、トランプ大統領が外交政策を調整する国務省へ大幅人員削減を提案したため、同省の十数人に上る政治上の主要ポストはまだ埋まらないままだ。これまでトランプ大統領が正式に指名した大使はまだ7人で、世界数十カ所の米国大使館には正式なリーダーが不在という異常な状態が続いている。
トランプ大統領がすでに指名した2人の著名人は、国連大使に就任したニッキー・ヘイリー前サウスカロライナ州知事と、イスラエルにわずか数日前に到着したばかりで、政策強硬派として論議を呼んでいる人物、デイビッド・フリードマン駐イスラエル大使だ。
ハガティ氏の駐日大使就任への反対は、たとえあったとしても寡少だろう。トランプ政権を取り巻く政治的混乱のために、たとえ上院全員の投票が遅れることはあっても、同氏が承認されることはほぼ確実だ。外交委員会委員長を務めるボブ・コーカー上院議員も、ハガティ氏と同じテネシー州の選出で、同氏の長年の友人でもある。これが同氏の承認プロセスを容易にすることは間違いない。
トランプ大統領による正式な指名通知が、3月にコーカー上院議員に届いたとき、同氏はこうコメントしている。「日本はわれわれにとって最も重要な同盟国であり、次期駐日大使の役割にこれ以上の適任者を思いつくことはできない」。
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