「座れる特急」での通勤は定着しているのか 小田急・西武はほぼ満席、東武新型特急は?

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東武鉄道は、東上線で座席定員制有料列車「TJライナー」を、本線(伊勢崎線・日光線系統)では有料特急をそれぞれ運行している。同社によると、2015年度の本線の有料特急乗車人員は600万人に上る。

本線の定期有料特急(JR直通および臨時列車を除く)では、伊勢崎線「りょうもう」、日光線・鬼怒川線「けごん」「きぬ」、宇都宮線「しもつけ」、春日部駅・南栗橋駅までの近距離列車として「きりふり」をそれぞれ運行していたが、4月21日ダイヤ改正により「きりふり」の定期列車が廃止された。同時に長距離列車として「リバティけごん」「リバティきぬ」「リバティ会津」「リバティりょうもう」が、近距離列車として「スカイツリーライナー」と、野田線初の定期特急である「アーバンパークライナー」がそれぞれ新設された。

野田線直通特急の真価は

東武は新型特急車両「リバティ」を使用して野田線直通の特急を4月から運行開始した(撮影:尾形文繁)

東武特急の通勤時間帯の状況はどうか。ダイヤ改正前に、平日に浅草駅18時10分発「りょうもう35号」太田行き(列車番号:1435)5号車と、同駅19時00分発「きぬ131号」鬼怒川公園行き(列車番号:1131)5号車にそれぞれ乗車したが、いずれも北千住駅から大量の乗車があった。

1997年3月25日ダイヤ改正から特急(および有料急行。現在は特急に格上済み)全列車での定期券利用および北千住駅の全列車停車が開始されたが、今では北千住駅停車なくして特急の乗車率確保は考えられないほど重要な駅となっている。

そして、ダイヤ改正初日に、浅草20時30分発「アーバンパークライナー1号」大宮行き(列車番号:浅草駅→春日部駅S1049、春日部駅→大宮駅S1802A)6号車では、新たに特急停車駅となったせんげん台駅で多くの下車があった。「アーバンパークライナー1号」は、大宮駅22時43分発「アーバンパークライナー2号」運河行き(列車番号:1405A)とともに、満席であった。

ただし、両列車とも運行開始初日は記念乗車目的の旅客が多く見られたため、真価を問われるのは記念乗車の旅客がいなくなった後になりそうである。

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