私、管理職になった。やっぱりたいへん!! 書評:『女性管理職のFAQ』(森本千賀子著)
著者は、「ビジネスパーソン」だけではなく、「妻」や「母」としての顔も持つ。しかも管理職在任中に第一子を出産。子供の面倒を見てくれる両親や親族が近くにいない環境で、仕事と育児を両立させてきた。もちろん、どちらもおろそかにはしていない。
著者の成功の秘訣を一言でまとめるなら、「望みをあきらめないこと」かもしれない。自分の望みをかなえるために、とにかく考える。時間の使い方の工夫や、働きやすい環境を自分で作っていく。文章からもプラスのエネルギーが伝わってくる。実践的なアドバイスには、なるほどと思う部分が多々あった。
本書の中で、著者は「女性が持つ特性は、マネジメントという役割にとてもフィットしている」と語っている。その理由として、「人を育てることに関しては、女性本来の力が生かせる」「本能的に備えている母性からくるもの」と分析しているのが興味深かった。
著者の人柄がにじみ出たアドバイス
すべての社会人に共通する内容としては、「二人の上司からの異なる指示への対応」「人脈の増やし方」「上手な叱り方、褒め方」「課のギスギスした雰囲気の改善方法」など、著者の人柄がにじみ出たアドバイスも充実している。
どんな人でも、子供の頃に夢を持っていたことだろう。しかも、その夢はひとつではなかったはずだ。しかし、ほとんどの人は年を取るにつれて、現実と折り合いをつけながら、その夢を忘れてしまったのではないか。もしかすると、夢を持っていたこと自体を忘れてしまったかもしれない。この本を読むと、夢を持つことは重要であり、夢が複数であっても実現することは可能だということが実感できる。
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