その独特の感覚を共有できるからかどうかはわからないが、劉の友人には富二代と呼ばれる金持ちの2代目が多いという。
彼らがつるんで遊ぶときにネット生中継は便利なツールになる。生中継を見て、気に入った女性パフォーマーを呼び出すというのだ。そのときにモノを言うのが、それまでにパフォーマーに贈ったプレゼントだ。
女性がデートしてくれなければ、プレゼントを贈らないのだろうか。「そうそう。ただ、応じてくれるかどうかはわからないから、とりあえずは投資ね」。
プレゼントを贈って女性パフォーマーたちに自分の存在を認識させる。当然、その金額やメッセージのやり取りから、女性たちも彼らが破格の金持ちであるという背景を察知するのだろう。実際に多くの女性パフォーマーが劉たちの呼び出しに応じ、食事や酒の場に同席してきたという。
友人間で交わされるネット生中継のアカウント
「バーやクラブで遊ぶとき、5、6人は呼びますよね。ネット生中継がいいのは、事前に女の子たちを見て呼ぶか呼ばないかを決められるところです」
宴席に同席させる女性を選ぶ際に、かつては写真や携帯電話の番号が必須だったが、ネット生中継がその手段に代わった。今はお目当ての女性パフォーマーの生中継のアカウントを友人同士でやり取りするという。
「成金は単純です。女の子を呼ぶか呼ばないかだけです。私の考えでは、パフォーマーがネット生中継のプレゼントで稼げるのは1、2カ月です。プレゼントを1、2カ月贈って女の子が会ってくれなければ、それ以上贈り続けはしないでしょう」
カネを持てば何でも許される。ネット生中継は、拝金主義が蔓延する中国社会の縮図でもある。
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