日本関連のスノーデン文書13本をどう読むか サイバーセキュリティと国際政治
2017年4月24日、スノーデン文書の中から日本に関連したファイル13本がインターセプトとNHKによって公開された。
スノーデン文書とは、言うまでもなくエドワード・スノーデンが米国国家安全保障局(NSA)から持ち出した文書で、それを受け取ったジャーナリストのグレン・グリーンウォルドらが作ったオンライン・メディアがインターセプトである。
スノーデンが持ち出した文書の全容はいまだわかっていない。スノーデン自身は、NSAの活動に問題があると確信して文書を持ち出し、ジャーナリストたちに渡したが、自分ではその内容を精査する能力を持ち合わせておらず、ジャーナリストたちにいわば「丸投げ」した。彼は今、モスクワに滞在しながら様々なメディアに露出しているが、ファイルそのものは彼の手元にはないとも言っている。
13本の文書をどう読むか
全部のファイルを持っている複数のメディアのうち、今回はインターセプトが見つけた日本関連の13本が公開されたが、他にも日本関連のものが存在するのかどうかは、外部の我々にはわからない。
13本の文書はそれぞれPDFになっており、短いものばかりである。一番長いものでも3ページしかない。13本中6本は、1ページだけの文書である。本来の文書には画像が入っていたと見られるものがあるが、ほとんどの画像は削除されている。スノーデンが持ち出した文書そのものに画像がなかったのか、インターセプトが削除したのかはわからない。
以下では、文書に付されている日付順に見ていこう。ただし、記載内容は必ずしも年代順になっていない。文書は新しいが、古いことが書いてある場合もある。