「エクセルの鬼」が実践する5つの高速ワザ 「1%の工夫」で今すぐスピードアップできる
ちなみに、私の場合は会社と家で同じキーボードを購入して使っており、企業研修やセミナー会場にはそのキーボードを持ち込んでいます。いつもカバンからキーボードがハミ出ていますが、そのことを補って余りあるほどのメリットを感じています。
「マウス禁止」は外資系投資銀行の掟
(2)マウスを極力使わない
エクセルの作業スピードを速めるために、最初に覚えておくべきルール。それは「マウスは使わない」です。なぜか? マウスを使うときには、キーボードから手を離し、マウスをつかみ、ポインタをセルやタブに移動し、ホイールやクリックで作業を行い、マウスから手を離してキーボードに戻る……という一連の作業が発生します。こうした手間の積み重ねがエクセル作業を遅くする非常に大きな要因です。
一部に例外はありますが、エクセルの作業のほとんどはキーボード上でできます。キーボードを使うと、手の位置はほとんど動かさず指を動かすだけなので、マウスを使うより確実にスピードが上がります。そして、一手でも短くエクセル作業を進めるためには、ショートカットをマスターする必要があります。
ワード、パワーポイント、エクセルの中で、作業スピードの個人差が最も大きいのがエクセルだと私は思います。ワードは文字を打つだけなので、タイピングスピードは個人でそこまで変わりません。パワーポイントもマウスを使うことが多く、個人差はあまりありません。一方、エクセルは、ほとんどの作業がキーボードでできるにもかかわらず、多くの人はマウスを使っています。ですから、人によって大きなスピード差が生まれるのです。
膨大な量のエクセルを作成する投資銀行でも、「マウスを使わない」は鉄則です。私の友人は、投資銀行に入社してすぐ、先輩から「マウスをひっくり返せ」と言われたそうです。「マウスを使っていると遅くなるから、使えないようにしておけ」という意味です。実際のところ、まったくマウスを使わないかというとそうではありませんが、ただ多くの作業をキーボード(ショートカット)でできるのも事実です。
私も投資銀行に入社してすぐにショートカットの早見表を渡され、徹底的に覚えさせられました。早見表には数十のショートカットが並んでおり、最初は「これを全部覚えるのか」と絶望的な気分になりましたが、何十回、何百回と繰り返しているうちに自然と指が動くようになりました。
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