日系EVベンチャー、1台4000万円で売るワケ 京大発は「和製テスラ」を狙わず、高級化路線
電気自動車(EV)開発・販売ベンチャーGLMが、大勝負に打って出ようとしている。同社は4月18日、想定価格4000万円の超高級スポーツカー「GLM G4」を2019年にも発売すると発表した。
GLMは京都大学の大学院生だった小間裕康社長が、京都大学のプロジェクトを母体に2010年に設立したベンチャーで、今年で設立8年目を迎える。
開発陣は、かつてトヨタ自動車でレクサスの車台設計担当をした藤墳裕次技術本部長を中心に、自動車メーカーや部品メーカーの出身者ら15人で構成される。
狙うのは「和製テスラ」ではない
EVベンチャーと言われて今や誰もが思い浮かべるのが米テスラだ。テスラの創業者兼CEOのイーロン・マスク氏は、化石燃料に依存しない社会の実現のため、2003年の設立時から一貫して「EVを普及させる」という使命を掲げる。
そのため、1300万円の高額EVスポーツカーで稼いだ資金をもとに、セダンやSUVへとラインナップを増やしながら、生産能力を拡大してきた。
さらに、2017年夏には従来よりも廉価なEV「モデル3」(400万円から)の大量生産を計画。これに伴いテスラは、小規模のラグジュアリーブランドから、大手自動車メーカーとも伍する普及価格車のメーカーへという転換期に差し掛かっている。
GLMは、2015年10月に日本初のEVスポーツカー「トミーカイラZZ」(税抜き800万円)の量産化を成功させた際、「和製テスラ」と呼ばれることもあった。
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