海外オンラインカジノ、日本から利用は違法? 「賭博罪」に該当する可能性はあるのか
「まさか逮捕までされるようになるなんて」。こう驚くのは、首都圏在住の会社員Yさんだ。彼の趣味は「オンラインカジノ」で遊ぶこと。海外にサーバがあるため、法律上は「合法」で、場合によっては「グレー」とされるくらいに思っていた。
ところが、昨年3月、海外のオンラインカジノで賭博したとして、男性3人が賭博の疑いで京都府警に逮捕された。無店舗型のオンラインカジノで個人客が逮捕されたのは全国初だとされている。
事件報道以降、Yさんはビクビクしながらも、オンラインカジノをやめられずにいる。だが、オンラインカジノの決済サービスを提供していた企業「ネッテラー」も、日本在住の人に対して、利用停止に踏み切るなど、状況は激変している。
海外にサーバがあるオンラインカジノを日本国内で遊ぶことは違法なのだろうか。カジノを含む賭博法制(ゲーミング法制・統合型リゾート法制)にくわしい山脇康嗣弁護士に聞いた。
利用客だけ「摘発」できるのか?
まず、オンラインカジノが問題となるケースとしては、次の(1)(2)があります。
(1)海外のカジノをネットカフェなどの店舗に設置されたパソコンなどを使って利用する場合(いわゆる「店舗型オンラインカジノ」)
(2)海外のカジノを自宅のパソコンや個人所有のスマートフォンなどを使って利用する場合(いわゆる「無店舗型オンラインカジノ」)
そして、海外のカジノをオンラインでプレイする場合、利用客が賭博罪で処罰されるかについては、2つの法的論点があります。