子の幸福を邪魔する親には従ってはいけない 再婚に反対する母親とどう対峙するべきか

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反対理由の1つにあなたが、相手のせいで北陸に戻れない“可能性”を挙げておられます。北陸と中部地方など、それぞれの住まいが北陸新幹線駅から遠いとしても、たかだか知れた距離です。ましてあなた方の幸福の条件は、これまた失礼ですが、母上ご存命中は北陸以外で住むことにあることは明白です。可能性で反対するのも、その内容も、とてもばかげています。

普通の親は子どもの幸福のためなら、地球の反対側にも喜んで送り出すものです。

愛情というよりは、あなたへの執着心の強い親への情を、あなたも断ち切れないのでしたら、今の人をあきらめるべきです。

ただし、親が選んでくれる、北陸に住んでくれる“可能性”がある人が現れる“可能性”に懸けることができるでしょうか? このような親の言うことを聞いて、幸せになった人の話は聞いたことがありません。

未来志向で、再婚家庭を大切に

親との修復に悩むのは、いったん棚上げにしましょう。あなたは再婚に際して学び、変革せねばならないことが山ほどあります。

あなたが再婚相手を大切にするということは、1番に、彼女が離れて暮らす息子さんへの思いに寄り添うことなのですよ。自身と息子と、どちらが彼女にとって大切かなどと、夢にも考えてはいけません。秤(はかり)が違うのです。あなたがその息子さんを大切にすればするほど、彼女のあなたへの感謝や愛情・尊敬心が増すことを、覚えておいてください。

その息子さんが将来、母親の元に戻ってくるか、行き来するようになるかはわかりません。しかし、それがあなたの母上のお考えのように、あなたがこれから築こうとしている家庭を乱す存在になると不安視する考え方は、お勧めできません。

私は先日、ある話を伺ってとても感動しました。後妻が、夫の先妻と暮らす先妻との間の息子を、自分の子ども同様にとてもかわいがるそうなのです。それでその息子さんはよく父親宅に出入りし、食事なども一緒にする仲だとか。

父親は息子に、「お前はいいな、母親が2人いるから」と言うそうです。子どもは大人の心を読みますから、後妻が先妻の息子とどのように接しているかは、子どもの自由な出入りでわかりますね。

優柔不断様、あなたが彼女の息子さんと、どのような形でかかわることになるかは未定ですが、大切な彼女の息子なら、あなたにとっても息子と考えられるかも、再婚では問われているのです。今から良き継父とはどうあるべきか、どのような心得でいるべきか、考えてください。「君はいいね、父親が2人いるから」と言える継父になれるといいですね。

そして母上とは絶縁と思わず、一時的な疎遠ととらえて、当分は音信不通を望むところとすべきです。親も親らしいことをしてこそ親なのです。今度こそ自分の妻を守るために、ここは親に負けてはいけない場面です。少しの譲歩も命取りになりますよ。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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