「斉藤仁」が命を削り家族に遺した柔道家の魂 妻は亡き夫への誓いを胸に生きていく
毎週月曜夜7時から放送中の「結婚したら人生劇変!〇〇の妻たち」(TBSテレビ系)。人気番組「プロ野球戦力外通告」「プロ野球選手の妻たち」を手掛けるスタッフが、夫を支える妻の姿を通して、夫婦の愛と葛藤に迫るドキュメンタリーだ。
今から2年前。伝説の柔道家が天国へと旅立った。彼の名は斉藤仁さん、享年54。ロサンゼルス、ソウルと2大会連続、オリンピックで金メダルを獲得する偉業を達成した斉藤さんの葬儀には、歴代のメダリストを始め、多くの柔道関係者が訪れ、その早すぎる死を悼んだ。
恋に落ちた2人だが、結婚したら人生劇変!
今夜24日のオンエアに登場するのはその妻、三恵子さん(52)だ。三恵子さんは現在、大阪で暮らす。亡くなって2年が過ぎた今でも、夫の遺骨は傍に置いたまま。仁さんがかつて座っていたダイニングテーブルの席には、仁さんがいつも身に着けていた腕時計やキーホルダーとともに、写真を置き続けている。
「ここに居てもらいたい、という気持ちと、まだいるんじゃないかな、という気持ちと…。何となく、話しかけたりすることもあります」(三恵子さん)。それほど、夫と過ごした18年間は濃密なものだった。
三恵子さんは大阪出身。関西外国語大学を卒業し、世界的な航空会社・エールフランスでキャビンアテンダント(CA)として働いていた。そんな三恵子さんが仁さんと出会ったのは、28歳のとき。当時、仁さんはすでに現役を引退。柔道日本代表のコーチをしていた。三恵子さんがフライトした便に、海外遠征中の仁さんが偶然2回も乗り合わせたのが、2人の付き合うきっかけとなった。
柔道には全く興味がなく、金メダリストの斉藤仁を知らなかった三恵子さんだったが、猛プッシュを受け、食事することに…。すると意外にも、これまで出会ったことのないタイプの仁さんに、三恵子さんは心惹かれた。
「好感を持てました。素朴な感じで。最初に食事に行きませんかと誘ってもらったときは、すごく恥ずかしそうにしていたのを思い出します」(三恵子さん)
その後、4年の交際を経て、1997年に結婚。仁さん36歳、三恵子さんは32歳だった。
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