「子どものうちなら直る」という勘違いが、多くの人を苦しめてきたと言っても過言ではありません。親も先生も「子どものうちに直さなければ」という思いから、子どもたちを必要以上に叱り続けてしまうからです。
その結果、どうなるか。前回書いたように、多くの人が自己肯定感と他者信頼感が持てなくなってしまうのです。もうその勘違いから解き放たれていい時期です。
子どものうちに完璧な人間に仕上げる必要はない
子どもの人生は長いのです。子どものうちに完璧な人間に仕上げる必要はありません。もちろん親としてできることはしてあげてほしいのです。子どもが苦手なことはやりやすいように合理的な工夫をして、子どものやる気が出るような言葉もかけてあげてください。
でも、それでもできないことも多いはずです。そういうときは、長い目で見てあげましょう。自己肯定感と他者信頼感を持てるようにしてあげれば、大人になってから自分のスイッチを自分で押すことができます。たくさんの教え子たちを見てきて、筆者はそう確信しています。
みなさんだって、そうだったのではありませんか? 親や先生にいくら言われてもできなかったことが、自分でその気になったらできるようになったということがあるのではないでしょうか? 自分でスイッチを押したときにすごいことが起きるのです。
でも、子どものうちに叱りすぎて自己肯定感が持てないようにしてしまうと、スイッチを押せそうなときにもイマイチ押せないままになってしまいます。「頑張ってみたい。でも、やっぱ自分なんかダメだろうな」となってしまうからです。それがいちばんまずいことです。
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