スマホやSNSに「依存」するのは理由があった 知られざる「行動依存症」の実態

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――新しいテクノロジーを開発している人たちは、それがどのような影響を与えるかわかっているのか。

ビデオゲームの開発者は、依存症の人をつくろうとしているとは言わないだろう。ただ、自分たちのゲームにできるだけ時間を費やしてもらいたいだけだ。

スマホゲームの中には、ゲームをするたびに課金されるものもあり、開発者としてはプレーヤーに遊び続けてもらいたいと考える。スロットマシンがたまにプレーヤーを勝たせて興味を失わせないようにするように、ゲームの開発者はゲームの中に、一定量のフィードバック(レベルアップなど)を組み込む。

ゲームのプロデューサーは発売前にいくつかのバージョンを試し、どれが最も抵抗し難く、興味を長続きさせられるかを判断する。

本を執筆するために私はある若い男性と話したのだが、その人は45日間続けてコンピュータの前に座ってゲームをしていた。衝動に任せてゲームをすることで、彼のゲーム以外の人生は破壊された。最終的には、彼はワシントン州にあるリハビリ施設の「リスタート」に入ることになった。ゲーム依存症の若者を治療することに特化した施設だ。

――法律を作って、私たちが自分たちの身を守れるようにする必要はあるか。

少なくともオンラインゲームに関しては、法律の制定を検討してみてもよいと思う。

韓国と中国では、「シンデレラ法」と呼ばれるものが提案されている。子どもたちが深夜以降にある種のゲームをしないようにするためのものだ。

ゲームとインターネット依存症は東アジア全体で深刻な問題となっている。中国では何百万人もの子供たちが依存症を抱えており、その治療のためのキャンプもある。そこでは親が実際に何カ月も子どもに全力を傾け、セラピストが依存症から脱却するための治療を行う。

ハイテク業界幹部がしていることとは

――新しい電子機器が行動依存症を加速させていると主張している。

周りの人々の様子を見てみればわかるはずだ。私たちの調査では、成人の60%が就寝時にも携帯電話をそばに置いていると答えた。別の調査では、回答者の半数が夜間にメールをチェックすると答えた。

さらに、新しいガジェットは中毒性のあるものを持ち運ぶのにうってつけだ。ゲームやソーシャルメディアは、以前は自宅のコンピュータに閉じ込められていたが、今ではどこにでも持っていける。

私たちは頻繁にソーシャルメディアをチェックしており、それにより日々の仕事や生活が阻害されている。どこを歩いていても、誰と話していても、インスタグラムの写真にいくつ「いいね!」がつくかに夢中になっている。

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