ソフトバンク孫社長、米国戦略を初公表 第1四半期の営業利益は初のドコモ超え

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米国戦略の柱は買収したスプリントのV字回復

今回の第1四半期決算発表の場で孫社長は、スプリント買収で注目される、米国市場における戦略を初めて明らかにした。

ネットワーク戦略に関しては日米で共通する点も多く、ビッグデータを活用した基地局の建設・配置やネットワーク機器の共同調達に取り組む。端末開発では、9月からシリコンバレーに1000名超規模の商品開発拠点を新設する。ソフトバンク本体や、スプリント、協力会社とともに、新しい端末の調達や試験、周辺機器の開発、ネットワークの研究なども行う予定だ。孫社長もシリコンバレーのオフィスを拠点に活動するという。

営業面では、スプリントが7月11日に、他社を下回る料金にもかかわらず、データ通信、通話などが無制限で利用可能となり、さらに2台目以降も割安になるプランを発表し、攻勢に出る。さらにはインターネットカンパニーであるソフトバンクのカルチャーを注入することや、コスト削減を含めて、スプリントをV字回復させる戦略だ。

営業利益見通しを1兆円大台に増額

続く第2四半期(7~9月)以降は米国スプリントとともに、会社更生計画手続きを終えたウィルコムも連結化される。

ソフトバンク側では今回、今期の連結営業利益見通しについて、国内事業の好調に加え、ウィルコムの株式価値を再測定したことで第2四半期に1038億円を利益計上するため、従来想定の9000億円から1兆円以上になる可能性が高いと上方修正している。

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