所沢が「埼玉の人口争奪戦」独り負けの理由

急減した人口は「入間や狹山」に流出していた

所沢市からどこに出て行くのか。いちばん多いのは狭山市で、492人。うち35~49歳が103人。ゼロ~9歳が83人。

次は入間市で409人。うち30~54歳が268人。ゼロ~9歳が152人。3番目が川越市で397人。ほぼ全年齢で転出超過であり、特に25~49歳が217人。その他、県内では坂戸市、日高市、ふじみ野市にも多くを奪われているし、「母になるなら流山」のキャンペーンで子育て共働き世代を集めた流山市も18人の転出超過だ。

ある所沢市関係者は、こうして子育て世代の人口が減少している背景には、数年前の市立小中学校のエアコン導入中止騒動が子育て世代の転入に悪影響を及ぼしているのではないか、と指摘する。

実際、所沢から川越、飯能、狭山、入間への転出を年齢別に見ると40~44歳の団塊ジュニアとその子どものゼロ~9歳が多い。

また所沢から川越、狭山への転出超過は、団塊ジュニアの親世代に当たる60~74歳でも多い。シニア世代にとっては、川越のほうが町並みに歴史を感じ、老後の時間を楽しめるからであろうか。

春日部市の人口を奪っているのは、越谷市ではなかった

そして、所沢市以上に人口減少が激しいのが春日部市だ。私の予想では、春日部より都心に近く人口が増加している越谷市への転出超過人口が多いのだろうと思った。ところが国勢調査を見ると違っていたのである。

県内他市区町村からの転入が1万490人、他市町村への転出は1万813人。越谷市からはむしろ157人の転入超過である。草加市からも102人、川口市からも111人、足立区からも129人の転入超過だった。

ではどこに転出したのか。最も転出超過が多かったのは春日部市より北の宮代町で311人。ついで同じく北の幸手市に127人。さいたま市浦和区に101人。第4位が白岡市で97人、杉戸町に90人。すなわち、春日部市より北の市や町なのである。年齢別では35~39歳の転出超過人口が突出している。0~9歳も多いので子育て期の人口が転出しているのである。

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