企業の採用担当者が語る「面接は機能不全」 10人いたら2人トンズラ
面接で嘘をついたり話を盛ったりするのは、もはや「当たり前」。『AERA』3月20日号で、大学生のそんな現状をリポートした。言うまでもなく、企業は「嘘」や「盛り」に気づいていた。
嘘への罪悪感が薄れている?
──面接での「嘘」や話の「盛り」は気になりますか。
コンサル:競合他社も受けていて「2次、3次まで行ってます」って言うんだけど、絶対嘘でしょ、と思うことはありますね。本当に受かってるとしたら、その会社は大丈夫なのかと。
人材:最近「アプリを作りました」と言う学生が多いんですが、実は自分でじゃなくて、ハッカソンでみんなで作った、みたいなことは多々あります。質問を重ねれば簡単に見破れる。だまされている感覚はないですね。
IT:バイトなのに店長だったとかカンボジアで井戸掘ったとか、かわいいもんだな、と。面接担当者はそんなことよりポテンシャルを見てるのに。ただ、嘘を見抜けているかと言われれば自信はない。確かめようがないので気にしてもしょうがない。
外資:知りたいのは、「バイトで売り上げを2倍にした」というならその要因分析。お客さんのターゲットを広げたのか、単価を上げたのか、商品は同じなのか違うのか。仮に「2倍」が嘘でも、論理的に説明できるのならうちはOKです。
建設:多少「盛る」くらいは大目に見ますが、友だちの話を自分のことのように話すとか、根拠のない嘘をつく学生は採りたくない。お客さんに対してそれをやられると困るので。数年前から、嘘への罪悪感が薄れているとは感じています。