通常、牛は牛舎につながれたままですので、今、何を欲しているのか、調子はどうなのかに気づくように牛の細部を観察することが、おいしい牛を育てることになるからです。手をかけなければ子牛として売買するまでに至らないことを考えると、1戸当たりの大幅増加は見込めません。
熟成肉ブームに起因して…
3つ目の理由は、肉用牛を産む肉用牛の雌牛の減少になります。2010年を境にピークアウトし、減少傾向にあります。2016年に前年対比、1.5%上昇していますが、2010年対比だと、14%減少しています。減少に拍車をかけたのが、2013年にアメリカ牛の輸入規制緩和による熟成肉ブームに起因しています。アメリカのステーキハウスの日本参入により、熟成牛としてブームとなり、まだまだ妊娠可能性のあった、雌牛を熟成肉用として一部売却してしまいました。したがって、雌牛の増加の兆しをみせるにはまだまだ時間がかかります。
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