糸井重里社長「上場後の楽しみは優待と総会」 上場したほぼ日、「ポスト糸井」も課題に
――会社経営自体が、コピーライターとしての仕上げなのでしょうか。
作品かもしれない。自分だけが作る作品じゃないのがまた、特別に面白い。
――立ち上げ当初もそういう気持ちだったと思いますが、上場してますます腕の振るいがいがある?
これからのほうが面白いと思っている。まあ、寿命が来ますけど。
――寿命といっても糸井さんはまだ68歳。ただ、会社を永続的に回していくには「ポスト糸井」、後継者は必要です。後継社長のイメージや条件は?
ゲームとして「この人が社長だったら」ということはけっこう遊びとしてやっているが、やっぱりなってみないとわからない。ああでもないこうでもないと考え抜くより、何か縁があって始まることじゃないかと楽しみにしている。もしかしたら、全然畑違いの人でも、「たぶんあなたがいたらみんな喜ぶよ」というのが答え。だから、機能としてはビジネスのもっと得意な人がいたほうがよいが、それは社長の仕事じゃない気がする。
「後継者は娘」じゃない選択肢が100もある
――(社長を辞めるのは)イメージとしては4~5年後? 2~3年後?
幸か不幸か健康なので、「年を取っているのに辞めない人」になる可能性もある。自分ではどこかで、あまり長くなく、と言い聞かせている。
――大株主を見ると、お嬢様の池田あんださんが2位株主(上場直前で株式保有比率23.9%。筆頭株主の糸井氏は同35.8%)で、ほぼ日の社員でもある。それこそ、後継者にというお考えがふと浮かんだりするのでは?
それがないんだな。
――糸井さんのDNAをちゃんと受け継いでいると思うが。
ものすごく受け継いでいるけれど、違います。
――いろんなクリエーティブなところとか、ビジネスの感覚とか、そういうものはありませんか。まだ30代でいらっしゃるということで、何十年か経ったら・・・・・・。
とてもいい考えだと思うが、それじゃない選択肢がその前に100ぐらいある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら