「3Dプリンタ市場は、これから急成長する」 世界2強の一角、米ストラタシスのライスCEOに聞く

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メーカーボット製の最新デスクトッププリンタ。同社はハードだけでなく、ユーザーコミュニティを含むエコシステムに強みを持つ

――デスクトップ3Dプリンタを手掛けるメーカーボット買収も決めました。

来年1年だけで8万台のデスクトップ3Dプリンタが売れるとの試算があります。これは過去25年の販売量のだいたい2倍です。デスクトップ分野は、それほど急ピッチに成長しています。

われわれはデスクトップ分野には大きな興味を持っており、かねてより適切なタイミングで参入しようと考えていました。メーカーボットはデスクトップ分野におけるリーディングカンパニー。この分野では一番急成長している会社のため、今回の買収は非常に意義のあるものです。

「3Dプリンティングの普及を加速できる」

――どんな効果を見込んでいますか?

両社が力を合わせることで、3Dプリンティングの普及を加速できるという認識がありました。メーカーボットの製品の価格帯は比較的低いため、より多くの顧客に購入してもらえる。実際、すでにインストールベースは2万5000ある。そのうち多くの顧客は、将来的にはストラタシスが持つハイエンドの製品を使いたくなると思う。逆にハイエンド製品の顧客には、エンジニアが迅速にプリントするための低価格製品を使いたい、とのニーズがある。つまりクロスセルができるのです。

David Reis ●2003年にオブジェット取締役、2009 年 3 月に同社CEOに。2012年12月の合併に伴い、ストラタシスのCEOに就任。イスラエル工科大で 経済学と経営学を学びデンバー大学でMBA を取得。3Dプリンタ業界において長い経験を積んでいる。

メーカーボットの強みはハードだけではない。エコシステム全体を立ち上げていったストーリーを持つ会社です。プリンタだけでなく、スキャニングにも強い。スキャンとプリントのインターフェースが高度に統合されています。3D造形物データのライブラリーもウェブ上に公開しており、月に100万人が訪問し、ダウンロード件数も月に8万件ある。特に、教育分野、プロシューマー(プロデューサーとコンシューマーの造語)の利用が増えています。

中でも今後の成長のポテンシャルが大きいのが、教育分野。多くの国の学校において、今後2~3年で3Dプリンティングを使ったカラキュラムが設計されると思います。例えば生物学では、人体模型のコンテンツをダウンロードしたり、動物のフォーマットをダウンロードしたりする利用法が考えられます。

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