2位はホンダ系の四輪シート部品メーカー、テイ・エス テックで、昨年の3位から順位を上げた。平均取得率も98.4%と昨年の97.0%から1.4ポイント高まった。同社ではホンダ同様、有給休暇繰越カットゼロの取り組みを進めていることに加え、2012年4月からは半日単位の有給休暇制度をスタートさせた。
制度導入前の2011年度は東日本大震災やタイの洪水による工場浸水の影響もあって取得率は81.9%に低下したが、12年度以降はほぼ完全消化のレベルにある。2016年4月からは半日休暇取得の限度日数を6日分へと拡大し、さらに利用しやすい運用体制を整えている。
3位には、同じくホンダ系の部品会社で電子燃料噴射関連や気化器などを製造するケーヒンが入った。平均取得率は昨年96.8%から97.6%に上昇し、順位も1つ上げた。同社も有給休暇繰越カットゼロの取り組みを進めているほか、2014年4月より半日有給休暇制度をスタートさせた。2013年度の95.4%から2014年度に98.1%へと取得率がさらに高まったのは、制度導入が寄与したと考えられる。
トヨタ系も上位に名を連ねる
昨年の2位から順位を下げ4位となったのがアイシン精機。平均取得率も98.2%から97.4%へと若干下がったが、これは昨年カウントとされた2012年度の100.5%が外れたことによるもので、大きな変化があったものではない。同社は半日有給休暇を月4日まで取得できるうえ、失効する有給休暇を20日まで積み立てて、本人の私傷病、配偶者や父母・子どもの看病が必要な場合のほか、配偶者の出産に付き添う場合にも利用することができる「あんしん休暇制度」を設けている。
5位のダイハツ工業も、取得回数に上限のない半日有給休暇制度、失効した有給休暇を最大60日まで積み立てて本人の私傷病療養や家族の介護に利用することができる「療養休暇制度」がある。
以上、トップ5は昨年に引き続きすべて自動車関連企業が独占した。さらに9位のトヨタ自動車、10位の豊田自動織機、12位のトヨタ車体、13位の日産自動車、14位の豊田合成と、上位15社中10社を自動車関連企業が占めた。
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