豪雨災害で6年不通「只見線」復活への道のり 上下分離、地元一部負担での復旧方針決定

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2017年1月15日付記事、「日本の鉄道が北欧『赤字鉄道』から学べること」でも記したが、地元の観光資源との連携が取れれば、観光列車自体は特別、豪華なものは必要ないと、私は考えている。

只見線沿線には著名な観光地は少なく、奥只見湖ぐらいか。尾瀬への入口の一つであるが、首都圏からは遠回りだ。しかし、2016年の年末に私が訪れた際には、外国人観光客の姿も列車の中にあった。

沿線の雪景色は他では得がたい美しさ。活用しない手はない(筆者撮影)

彼らは何を求めて、この奥地にまで足を踏み入れているのかというと、日本の伝統的な農山村風景と、「雪」なのではないかと思われる。

台湾をはじめとする東南アジアの人たちには、確かに雪を見て触れること自体が、大きな楽しみとなる。

こうした観光資源が只見線沿線には豊かに存在することは、日本人の旅行好きなら納得できるだろう。インターネットの普及は、こうした情報の世界的な拡散にもつながっていると実感できるほど、昨今のローカル鉄道には、外国人の姿が目立つ。

沿線風景は「修景」を

そもそも只見線の車窓は変化に富んでおり、私の感覚から言えば、その美しさは北海道の各路線に対しても遜色はない。豪雪体験をするなら、飯山線と並んで国内でも屈指の好条件を備えている。

しかも、東北、上越新幹線を使えば、実は首都圏からの日帰りも十分に可能なのである。外国人はもちろん、国内の旅行者にも「素朴な風景や自然、人情に気軽に触れられる」とアピールできよう。

ただ、まったく現状そのままでは不満も残る。投資が一切不要かと言えば、そうとも思えない。

沿線風景は、やはり人の手による「修景」が必要だろう。これはどこのローカル鉄道でも同じだが、日本の風景を乱しているのは第一に電線と電柱だと痛感させられる。只見線を観光の核と考えるのなら、車窓をチェックして、電線などが邪魔している地点を順次"整理"していけばよい。大きな費用をかけ、地中化しなくてもいい。目立たないよう、線路との間に植林するだけでも、相当違うはずだ。

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