フランスでは「年上女性がモテる」という幻想 フランス人だって年齢は気にする

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男性がパートナーに選ぶ女性の年齢については、人それぞれだが、フランスでは多くの場合、自分と同年代を選ぶ。ただ、30歳以上の男性は、若い女性を好む傾向がある。実際、私のまわりを見ても、最近やっと彼女を見つけた30代の男たちは、みな20代の彼女が多い……。男友達にその理由を聞くと苦笑しながらも「若いほうが肉体的に新鮮だから」と認めた。

もっとも、フランス男性が「そろそろ相手を見つけて落ち着きたい」と考えたときに、重視するのは女性の年齢だけでなく、しっかりしているかどうか、など性格である。ただし落ち着いて家族をもちたい男性の場合、あまりに年上の女性だと子どもに恵まれない可能性もあるので、彼らはやはり同世代か年下の女性を選ぶことが多いようだ。

ここで強調したいのは、家族をもちたいと真剣に考えている男性だと、かなり年上の女性を選ぶ可能性が低いということであって、年齢を重ねた女性の「市場価値」が低いということではない。20代でも30代の女性を選ぶ男性もいるし、40代の男性が40代の女性と付き合うケースもある(これは日本でも同じだろう)。

結婚を焦る日本人、出産を焦るフランス人

一つ言えるのは、出産に対しては、フランス女性のほうが、日本女性よりも焦っている人が多い気がするということ。日本ではキャリアと子育てどちらか捨てなければいけないと思っている女性が多いようで、仕事を犠牲にしたくないから限界ギリギリまでキャリアに集中する。一方、フランス女性は出産しても仕事を続ける人がほとんどなので、まずは子どもと考える女性が多い。

フランスではだいたい地方だと20代、都市部では30代に出産する人が多い。こうした「常識」があるからか、29、30歳ごろには産婦人科に行くとたびたび「子どもはまだですか」と聞かれた。嫌な気分だったが、これはフランスではよくあることだ。

「年上女性信仰」という観点から言うと、日本の友人から「フランス女性は年齢を気にしない」という話をよく聞く。しかし、フランスでは40代クライシス(中年の危機)という言葉もある。

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