米・家電見本市「CES」で目撃した新潮流とは 有機EL、AI・スマート家電にハイレゾも

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ソニーは液晶テレビの“ブラビア”新シリーズ「X94E/X93E」も発表した

今回のCESで有機ELの“ブラビア”「A1Eシリーズ」を発表したソニーも、昨年日本でも発売された液晶“ブラビア”のフラグシップである「Z9Dシリーズ」が「ブラビアの中では最高画質のモデルであり、リファレンス」であると、幹部が記者会見の場で明言しています。CESの会場ではX94E/X93Eシリーズという、最新世代の高画質エンジンを積んだ液晶テレビの新製品も発表。また、有機ELと液晶の“レグザ”ハイエンドモデルを同時に発表した東芝も、新しいシリーズを上下関係ではなく、液晶と有機EL、それぞれが持つ映像の味わいや得意とする表現を見比べて欲しいラインナップとして位置づけています。

パナソニックの有機ELテレビ「EZ1000」シリーズ

実際に有機ELパネル自体は各社ともに自社で製造しているものではなく、同じサプライヤーから入手したデバイスを組み立ててテレビとしてセットアップしています。パネルの実力だけでは差が付かないので、各社の映像の出来映えは画像処理エンジンの性能であったり、ノイズ処理や4Kアップコンバートなどのアルゴリズムの完成度、あるいは開発者の“画づくり”のセンスが勝負所になってきます。

また、当然ながらテレビとしてのデザインや使い勝手も購入時にはとても気になるポイントになります。ソニーはA1Eシリーズで大画面テレビの「音質」にも着目して、画面から音が出る新技術「アコースティック・サーフェス」を搭載してきました。従来の主流だった、パネルの下向きに搭載されていたスピーカーよりも自然で迫力のある音が楽しめる驚きの技術です。

A1Eシリーズは独特のスタンドデザインなので、テレビラックの上などに置く場合は検討が必要

気になるのはテーブルトップスタンドをなくした卓上カレンダーのようなデザイン。筆者の場合、もしこれを買ったらいま使っているテレビラックの上には置けないだろうなと設置の問題を考えてしまいました。壁掛もできるようですが、このままのデザインでA1Eシリーズが日本上陸となれば、ある程度置ける家庭が選ばれることになりそうですね。パナソニックや東芝のテーブルトップスタンド付きのテレビの方が万人に置きやすいメリットはあると思いました。

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